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フェル博士シリーズ
呪われた家を買った男クラークが開いた幽霊パーティーの日、招待されたボブ・モリスンと恋人のテス。屋敷に入った途端に何かに足を捕まれたと訴えるテス。17年前にシャンデリアにぶら下がって圧死した執事の謎。到着翌日壁にかかった銃に射殺されたベントリイ・ローガン。同じ部屋にいた妻ギネスの証言では銃はひとりでに浮いて被害者を射殺した。部屋を覗いていたという謎の男の正体。ギネスの浮気相手の謎。執事と同じようにシャンデリアにつぶされ重傷を負った建築士アンディー・ハンター。フェル博士とエリオット警部の捜査。
船橋図書館
2009年2月19日購入
2010年11月20日読了
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これは不可抗力系犯罪ですね。
ただし、それでも一応
読者を思うままに操るトラップが仕掛けられているので
引っかからないよう気をつけてください。
ちなみに犯人がそのトラップそのもの。
たぶん勘の鋭い人は
その人を指定することでしょう。
だけれども、それは後々罠となって
見事に裏切られます。
多分がっかり必至かと。
ただしラスト近辺に某有名作品が
引き合いに出されているのは
非常に興味深いのでは。
ある程度ミステリーを読んでいれば
ああ、と思えますしね。
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昭和34年発行なので訳は古いが、「ヤア、けしからん」とか今ではありえないセリフでうろうろしている登場人物もまた味があって個人的には嫌いではない。
十七世紀に建てられた幽霊屋敷を買い取った資産家が、知人たちを招待して幽霊パーティーを開いた。そして招待客の一人が射殺され、目撃者の証言によれば壁にかかった銃が宙に浮いてひとりでに撃ったという…
カーお得意の不可能犯罪だが、それほど怪奇な雰囲気はなく、謎もトリックもシンプル。と思っていると最後にサプライズが。しかし何が驚いたといって、フェル博士がある人物の企みをくじくために打った、豪快な一手である。そりゃやりすぎっていうか犯罪だろう。
色々な意味でびっくりの作品。
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ミステリ。ホラー。
著者のお馴染みの作風のひとつ、怪奇ミステリ。
今作の舞台は幽霊屋敷。探偵役はフェル博士。
事件のトリック的にはインパクトはないが、結末には二転三転する工夫が見られ、興味深い。
アガサ・クリスティの有名作品を意識させるような表現もあり、ミステリ好きとしては地味に嬉しい。
初版は1959年ということで、翻訳が随分と古い点はさすがに気になる。