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ビルマからの手紙 みんなのレビュー
- アウンサンスーチー (著), 土佐 桂子 (訳), 永井 浩 (訳)
- 税込価格:1,495円(13pt)
- 出版社:毎日新聞社
- 発行年月:1996.12
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紙の本
「私たちは詩をささぐ」とアウンサンスーチーさん
2011/04/23 10:51
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
週末土曜日の朝、新聞を読んでいて、おお~と思い、思わず立ちあがって蛍光ペンを取りに行った。
黄色い蛍光ペンでアンダーラインをひく手が止まらない。
アウンサンスーチーさんによる毎日新聞連載中のコラム「ビルマからの手紙 2011」、日本のみなさまへと書かれた文字が、目に沁みてくる。
ちょっと書き抜いてみますね。
「被災したこの国の人々が、破壊された家々や街を黙々と再建しようとしている。その姿を、まさに日本人的な作法だとして、世界の人々は同情と称賛のまなざしで見つめた。最後の最後に最高で最大の力を発揮させるものは人間の精神なのだと。」
「人の心と感情を揺さぶるのが人間の精神ならば、遠く離れた文化の違いを埋めてくれるのもまた人の精神。東日本大震災の一報を聞いたとき、まず考えたのは、どうすれば日本のみなさんに、私たちビルマ人の思いを届けられるかということだった。」
「ただ、悲しいことに、ビルマには他国へ援助物資を送る余裕がない。でも、私たちは知っている。日本人の強さには剛と柔の両面性があり、逆境に立ち向かう際に見せる強じんな精神力だけではなく、繊細な美意識や詩歌をめでるしなやかさを併せ持つことを。だから、物資の代わりに、詩を寄せ合うことにした。(中略)日本が立ちあがる時、私たちの詩が支えになればと願う。」
アンダーラインでひいた個所を何度も何度も読んだ。
それだけで、ひたひたと心に満ちてくるものがある。
それはアウンサンスーチーさんの日本へ対する思いであり、改めて言葉により伝わることの大きさを思い知った。
そうして、このコラムを寄せてくれたアウンサンスーチーさんに感謝した。
詩、小説、エッセイ…などなど、読んで伝わるもの、活字の底力が、今こそ必要なのだなぁとも切実に思った。
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