紙の本
独特の死生観
2002/03/23 12:23
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投稿者:真 - この投稿者のレビュー一覧を見る
昨年亡くなった著者・山田風太郎のエッセイ集。さっき読み返してみたけど面白かった。特に死に対するユーモアを交えた考察は、この人独特のもの。飄々とした語り口、辛辣な意見に洒落たユーモア、エッセイというより「随筆」といったほうがしっくりくるかな。タイトルも素晴らしい。落ち着いたときにじっくり読みましょう。
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小説も1級。エッセイも1級。山田風太郎に死角なし。と思っていたら、まさかパーキンソン病が発症するとは。それでもめげることない皮肉屋ぶり。大好きなのは、奥方が作るチーズフォンデュとか。
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―――おひるすぎから夕方まで五時間くらいが、私の「生きている」時間で、あとは寝ているか酔っぱらっているかのバチ当りな生活である―――
朝は眠れず酒を飲み、夜も眠れず酒を飲む。
アル中ハイマーの山田風太郎の日々是雑記。
とりたてて面白いことがあるわけではないが、ふとした名言の多い一冊。
酒も煙草も好きなだけやって70代でこれだけの文章が書ければ立派なもんだ。
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なじ■
「自分が晩飯を食べられるのもあと千回ぐらいだろう=
生きられるのもあと3年ほどだろう」
という由来のタイトル。
そんな死の予感に満ちたタイトルでありながら
陰鬱な雰囲気はまるでなく、
ユーモア全開でむしろ心が明るくなるような内容でした。
別々の掲載紙に連載していたエッセイをまとめたものなので
同じ題材の話が2,3度あったり、
『人間臨終図巻』で既読の描写なども度々ありましたが、
それでもどれもが面白く読めました。
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山田風太郎(1922~2001 享年79)著「あと千回の晩飯」、1997.4発行、著者70代半ばのエッセイです。ブラックユーモアもあります。①紀元二千六百年:男はふんどし、女性はあけっぱなし ②人間の最後の尊厳を守る一本のふんどし、それさえむしりとられたあと(おむつ)は「無意味な生」である。著者は人生65歳定年説を(ご本人は79歳で亡くなってます)③日本女性の長寿力こそ恐るべし ④昭和の美女番付:美智子さま、轟夕起子、高峰秀子、原節子、吉永小百合。著者の本は随分前に読んだことがあるような、ないような・・・。
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老齢の哀しさを笑い飛ばす、とあったが、トイレの不始末など、やはり「哀しさ」を感じさせられた。
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480814395/