投稿元:
レビューを見る
漫画と思い込み購入してしまったが、内容は絵日記のような作りであった。
『総員 玉砕せよ!』よりも話の筋道が通っていて、読みやすい作品であった。
水木氏の性格がよく伝わってくる作品
投稿元:
レビューを見る
じつは「戦記」というほどシリアスな内容でもなく,パプアニューギニアで仲良くなった現地人との「交流」がメインエピソード。深刻な戦争からも,水木しげるの目を通せばこんなにもトボけたお話が出てくるものかと,ちょっと驚き。また,彼の漫画作品に流れる「文明懐疑的視点」のルーツも感じさせる。(水木氏は終戦後に現地除隊しようとして,上官を驚かせている)
投稿元:
レビューを見る
太平洋戦争時、ラバウル島で戦った作者が、戦争、原住民たちとの出会い、原住民との再会を描くノンフィクション。
原住民とのふれあい、再会には、普通の戦記物とは異なる人の心のあたたかさがある。
投稿元:
レビューを見る
2010.1.13 古本
当たり前と言えば当たり前だが、戦争中でも最前線でなければ常にドンパチやってるわけではない。現地の土人と仲良くなるってスゴいね。
投稿元:
レビューを見る
「戦記物」と言えば付き物(?)の悲愴感・切迫感が極めて薄い・・・・・。 もちろん場所は戦地だし、乏しい物資の中で行軍ばかりしている陸軍さんだから悲愴感を漂わせようと思えばいくらでも漂わせられるエピソードが網羅されている割には「ホノボノ感」やら「ワクワク感」やらがそこはかとな~く漂ってくるんですよ。 それと言うのも、ここに登場する「水木二等兵」は凡そ兵隊さんらしくないんです。 勇ましさもないかわりに、臆病さも微塵もなくどこか飄々としているんですよね~。 戦争をさせられるために南方へ向かわされたにも関わらず、何だか珍しいもの・文化のあふれる南方世界に好奇心丸出しで本気でそれらを楽しんじゃうある種の「ふてぶてしさ」に満ち溢れているんです。
もちろんこの本の読者である私たちは彼が生還したことを事実として知っているわけだけど、それを知っているから・・・・・と言うよりは、彼の彼の地での生き様エピソードの一つ一つに「ああ、この人は絶対に生き残る」と思わせる生命力みたいなものが溢れているんですよ。 戦地での食糧不足から空腹感があるとはいえ、得体の知れないものを率先して食べちゃったり、上官から禁止されていてもしもバレたら通常以上の体罰(ビンタとか)を食らうことも承知のうえで土人部落に遊びに行っちゃたり、終戦後は本気で現地除隊を志願して南方に住み着こうと考えちゃったりと、凡そマイペース(笑)。 これが戦時中のお話であるという絵や説明がなければ「戦記」というよりは「南方旅行記」みたいな感じなんですよね~。
(全文はブログにて)
投稿元:
レビューを見る
南洋でのあの戦争の一側面がわかる本。
大きな戦闘がなかった地域だったため、日常としてはけっこうのんびりしているのですよ。そのへんが、たとえば高木俊朗『インパール』(文春文庫・絶版?)のような激しい戦記ばかり見聞きしてきた者には、ある意味新鮮でした。
著者の人柄もよくしのべます。
[09.9.17]
投稿元:
レビューを見る
水木しげるは神!まず絵がうますぎる。そして楽天的で飄々とした態度。『総員玉砕せよ!』を読んで感じた、妙に淡々とした明るさのわけがわかった。ちょいちょい抜け出して「土人」に会いに行き、すぐ仲良くなってしまうのもすごい。一種の天才だと思う。
投稿元:
レビューを見る
水木さんの戦争の体験談。
最初の方は、水木さんも書いているけど、
戦争というものに実感がわかないくらい、
楽観的な日々を過ごしていたらしい。
後々も現地民と仲良くされていたりと、
そういう表に出てこないような話は
水木さんに限らず他の方にもあったんだろうか。
戦争のそういうところは、今まで一切知らなかったから、
読むことに熱中になり、一気に読んでしまった。
色々、驚くことがいっぱい書いてあった。
投稿元:
レビューを見る
ラバウルの実態を知りたくて読みました。
ページをめくる前はなんとなく気が重かったけど、
読み始めると一気でした。
こんなにオモシロイとは意外。
水木しげるの飄々とした筆致とイラストが秀逸。
でも、やっぱり戦争は辛すぎる。
若者がポロポロ死ぬなんて、悲惨でもったいなすぎる。
投稿元:
レビューを見る
当時描いた素朴なスケッチから、20歳の50年前を思い出して70歳の本人が説明する。
敗戦末期というのに意外に、のん気な戦場の様子。
パラオをはじめ、南太平洋は、ご本人はちょっとした旅行気分。
アメリカ軍機からの攻撃も毎日あるわけでもない。
それも、最初はちょっとした機銃掃射程度。
最前線の玉砕の主戦場ではなかったからかもしれない。
陸軍二等兵の食糧はわずかの米と乾燥野菜にしょうゆ汁。
状況によっては、肉の缶詰がずっと続くときもある。
たまに合流する海軍の小さな部隊では、意外に暖かく迎えられ、
難破船から入手したという豊富な食糧、食パンにバターなどもあったという。
なんと日曜は基地での作業は休み。
原住民と仲良くなって、果物や芋を配給のタバコと交換したとか、
野生のヤシの実や、手榴弾で魚を気絶させ獲ったり、
時には、原住民の畑から野菜をこっそりいただいたとも。
一方で、殺した敵が身につけていたものを奪うことは禁じられた(その部隊では)。
敵と戦うより、古兵という、要は先輩兵士に、
たわいもない理由でビンタをもらう機会の方が多いのは、よく聞く話ではある。
オーストラリア軍の教育を受けた原住民兵に追いかけられ、
最後に、海やジャングルを裸で逃げ回り、蚊に刺され、野豚に遭遇し、
やっと戻れたと思ったら、上官に一人だけ生き残ったことをしかられ、
さらにマラリアになり、高熱で意識が朦朧としているところへ
アメリカ軍の爆撃で左手を負傷し、切断。
仲良くなった原住民に一緒に暮らそうと、別れを惜しまれつつも、治療のために日本に戻る・・・
投稿元:
レビューを見る
戦争の最前線には極端に物資が不足しており、たまたま手に入れた紙と鉛筆で、素晴らしい絵を残した 悲惨な時代を伝える有力な証拠として今に生きる我々に語りかけてくる それでいてどこかにユーモラスなところを残しているのは楽天的な人間性があるからだろう
投稿元:
レビューを見る
実際の戦闘の描写よりも、その土地の美しさとか土人たちとの交流が多く物語られている。片腕を失う場面なんてあっという間。淡々と。
とんでもなく辛く悲しい思いをたくさんされただろうに、そんな中でも楽しみを見つけることを忘れない、素敵な図太さを感じた。
それにしてもペケペケとかプスプスとか…土人の言葉かわいい!
投稿元:
レビューを見る
百田さんの永遠のゼロを読んで、賛否がすごかったので、ラバウルの関連本を読もうかなぁ〜と探していたら水木さんの本が目に入って、読んでみたと言う次第です。
百田さんの話と水木さんの話の雰囲気は180度ちがって、空と陸というだけでも違うのかもしれないけれど、水木さんの人柄が私を大変ひきつけました。
素直で正直で面白い人!
同じ戦地の話でもこんなにもほのぼのと描けるのかと、面白く読み進める事が出来ました。
投稿元:
レビューを見る
水木しげる先生の目を通した戦争体験記。
辛くも、人間らしく何物にも囚われない生き方がユーモラスに語られるエッセイ。
当時描いていたイラスト入り
投稿元:
レビューを見る
先日、筆者が亡くなるという悲しいできごとがあった。そのため、勤務先近所の書店で追悼企画が開催されており、同書を手に取った。
筆者のルーツとなるイラストが多数展開され、さらに戦時中の状況が克明に描かれていたので即購入。戦時中のことなので不謹慎な表現になってしまうが、筆者のこの類の書物はとてもおもしろく、つい声を出して笑ってしまう記述だ。
しかし、戦地でこのようにユーモアあるイラストを描いていたなんてとても信じがたい。
こういう人だからこそ、名作を多数残せたのだと再認識。合掌。