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紙の本
チベットに一番寄り添って書かれたチベットの旅の絵本
2006/11/06 23:35
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
チベットがいつかきっと行ってみたい、大切なところだった
著者の渡辺一枝さん。
なんと子ども時代の渾名は「チベット」。
彼女が未知の地をただ憧れる年頃を過ぎ、
子どものころから憧れ続けたこの国へ初めて行ったのは、1987年。
それから何度かチベットを訪れた渡辺さんの写真とエッセイです。
サブタイトルはチベット旅の絵本。
本書にはチベットの大自然、そしてそこに住む人々の写真が
ふんだんに紹介されています。
見るものの視線を捉えて離さないチベットの自然の力強さに圧倒され、
そしてなんとも人懐こい子ども達の笑顔や大人たちの真剣な眼差しに
チベットを愛する渡辺さんの気持ちをストレートに感じました。
エッセイも興味深く読みました。
そして、チベットの現状を知り胸が痛みました。
そこに住む人々の芯の強さに感嘆しました。
大人も子どもも、チベットに住む人たちは実に良く働き、
そして祈ります。
「生きている間に出合うさまざまなこと、
嬉しいことを喜び感謝して祈り、
もし不幸に出合ったときにも、カルマ(運命)として受け入れ、
そうした不幸が他の人を襲うことのないように祈り、
また自分のこれからにもそうしたことが再び起きないようにと祈る彼らは、
他のものに左右されない内なる平安をこそ、
大切なものと考えるのでしょう。
怒りを堪えるのではなく、怒りをも自身の内に受け入れてしまうこと、
そうした強さの果てに優しさがあるのかと思います。」
「この抑圧された日々のなかでも人は、
なぜこんなにも明るく生きられるのか、と思います。
そしてまた、この荒ぶる高地に生きながら、
なぜこうも優しくあることができるのか、と思います。
もしかするとこうした地に生きるからこそ、
人は智慧を身につけるのか、人は心を寄り添わせるのか、とも。
チベットを、旅するたびにそう思います。」
渡辺さんの気づきが心に深く残りました。
「私と同じ黒い目のひと」
読後、タイトルを改めて読み直して、
チベットに一番寄り添って書かれたチベットの本だなぁと
しみじみ思いました。
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