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■説明
森茉莉の著作の中から食べ物のことを中心にまとめた著作集
■感想
ドッキリチャンネルは悪態も多いので読んでいて疲れてしまうこともありそうだが、
貧乏サバランのほうは、気取りない森茉莉の生活が無理なくかかれていて、
文章も本人が言う「なめくじ」のようにだらだらとは比較的していないので、読みやすい。
この本を読んで、森茉莉のかわいらしさが見えてきたように思う。
(前の書き込みでドッキリチャンネルを読まれた方ごめんなさい。
あれがイマイチでも、こちらは良いかも。懲りずに再チャレンジしてみてくださいね。)
ひとつひとつココが!というところがあるが、
ネタバレしないくらい書いておこうかと思う
1.森茉莉と母はふたりとも悪妻と呼ばれたらしい。その悪妻と呼ばれるに至った経緯とそれに対しての二人の悪妻の話しあたりなるほど
世の中とはそういうものだろうと思った。
2.私に常識はあるのかというところ。
このひとは本当に正直な人だと思った。
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鴎外の娘さん。ほんとにおいしいものを知ってるお師匠。カツレツに冷紅茶(リプトン)。マリービスケットにウフジュレ。どんなに貧乏でも食べ物は贅沢せねばね。
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こればっかりは文庫本でいつでも持ち歩き執拗なまでに何度も読んでいるので紙がぼろんぼろんになっている。私も根っから貧乏サバラン。
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貧乏なぜいたくもの。本当の贅沢についていろいろ考えたくなったり、偉いおとうさんを持つ人の人生の不思議を思ったり。食いしん坊な人の美味しいものへの情熱ってすごいなあ、と、それほどに食に執着のない私は思うのでした。
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家事はまるきり駄目だった茉莉の、ただ一つの例外は料理だった。オムレット、ボルドオ風茸料理、白魚、独活、柱などの清汁…
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<楽しむ人>になりなさい。
贅沢な精神をもちなさい。
陶酔(うっとり)をやめないで。
胡桃、微温湯、洋盃、胡椒色、瓦斯。
ことばのエロティシズム。
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初めての森茉莉。
こういう、「貧乏贅沢」の精神はちょっと見習いたい。
「贅沢」=悪徳、としない。意識とか、根本的価値観の贅沢。
選集なので、ちょっと重複する内容が多いかな?と思うのですが、
これらの文章で何度も語られている食べ物にそれだけ思い入れがあった、とも取れる。
食べてみたいものNo,1はウフ・ジュレ!(半熟卵入りのコンソメのゼリー)
パリの生牡蠣、ドイツのプラムと梨のコンポート。
お酒はヴェルモット。
終わりの方に乗っている、森茉莉自身の献立覚え書きを、わからない部分をいろいろ想像しながら
再現するのが楽しい。
チョコレートの包み紙やヴェルモットの空き瓶、花の砂糖菓子への愛着など、おちついた少女趣味がまたいい感じ。
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▼食欲のないときに読むといいんじゃないかと思うエッセイ集。
▼傑作ばっかり読んでいる時に緩衝材にするといい感じ。いや、緩衝材にはほんとはもったいないんだけどね。
▼森茉莉のエッセイを緩衝材に使えるなんていい時代だなあ。ブックオフで150円だよ。マジで。
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何故、料理エッセイがこんなにも美しいのか!
それはひとえに森茉莉の文章があるからでしょうね。茉莉ばあさんの悪口もまた、面白い(笑)。
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読むといちいちに作者がこだわるので疲れた。こだわりすぎて不便な人だ。
ある種の美学だと思うし、若い痛いころに出会っていたなら劇ハマリしていたかもしれないが、わたしはもう大人だし、社会と敵対もしていないし、「大変そうな・・・」という感想がメイン。
森鴎外の娘。
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貧乏だって美味しいものが食べたい。
食べるものをけちけちしたら、人生がつまらない。
森鴎外の娘、森茉莉の人生哲学と贅沢な思想が面白い。
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隠れ名店の隠れmenuを見ているような・・
そんな気分にさせてくれます。
毒舌が日本語の美しさで調和され、心地良いのも妙です。
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この、マイペースな、下手したら傍若無人ないつまでもお嬢様な感じ、
嫌いじゃないな。
嫌いじゃない理由はまぁ、きっと他にも色々あって。
おおらかなものの見方もそこに通じているんでしょうが、
「苦しさも暗さも後になって振り返ってみれば切ない歓びだ」
この一行に出会えて良かったと、思いました。
プラスの気持ちも、マイナスの気持ちも全てひっくるめて、自分の存在を肯定してくれるものなのだと、
わたしはとても不器用なので、そのような見方を、大切にしていきたいと思うのであります。
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文豪の娘で、ファザコンで、ちょっぴり根性悪で、人に媚びなくて、気まぐれで、くいしんぼうというのが森茉莉という人のイメージです。なんて素敵!乙女として憧れずにはいられません。
財産家の家にお嫁に行く時、父・鴎外が「お茉莉が西洋料理をうんとくうだろう」と言った、とか、室生犀星の家でしょっちゅう夕食をご馳走になっておきながら「鰻が出て困る」と書いて発表した、とか、文壇セレブな人々を相手にしたぷっと吹き出してしまうようなエピソードや、うっとりするほどおいしそうに描かれる数々の食べ物。そして、随所に出てくる若い女性への芯の通ったメッセージ。100年以上前に生まれた女の人が書いたと思えないほど、はっとするほど自由で新鮮な言葉に、背筋がすっと伸びるような気がします。
こんな女性になるのは絶対無理だけど、茉莉さんのような贅沢な精神を持って生きたいと、この本を読むたびに思うのです。
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老女お茉莉さんの偏屈ガーリーエッセイ。父の森鴎外が亡くなって夫とも離婚してジリ貧でも、なんか楽しそうな生活してます。衣食住において自分の美意識を追及する執念に感心してしまう。乙女かくあるべし。あと卵料理食べたくなる。