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「御直披」とは、宛名の人にのみ読んで欲しいという意味。そんな手紙が神奈川県警性犯罪捜査係長である著者に届いた。
性犯罪の被害者である手紙の主と、刑事である板谷さんの交流が始まり、被害者の立ち直りの過程が書かれている。
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性犯罪の被害者と、警察官が交わした書簡。
著者自身が語っているように、警察の仕事は犯人を捕まえることで、被害者のケアもするけれどカウンセラーではない。「支援者」としては自分のことを語りすぎだし、これが「正しい形」だとも思わない。
これを手本にしてくださいという話ではない。
それでも、人と人として、とても誠実な関わり方だと思う。
こんな「誰か」がいてくれるなら、ずいぶん気持ちも違ってくるのだろうな。
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レイプ被害者と性犯罪捜査係の婦警との手紙のやり取り。犯罪の残酷さと共に犯人の普通さに戦慄する。女性はもちろん全ての男性に読んでもらいたい1冊。
犯行後「歩いて帰れるのか、大丈夫か」と被害者を気遣うような態度を見せつつ、レイプ中に「気持ちいいか、気持ちがいいだろう」と声をかける無神経さ。
彼らにとってはポルノの世界が現実で、目の前にいる生身の女性の心の内は想像できないのだ。
初めて目にした男女の姿がAVだったら、女性は初めは拒んでもいつか自分を受け入れてくれる、と思ってしまうのかもしれない。
中学高校でこの本を取り上げることはできないのだろうか。