紙の本
ミステリーコーナーより
2001/02/05 17:47
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投稿者:多島斗志之 - この投稿者のレビュー一覧を見る
17世紀のインド洋を舞台にした冒険小説です。子供から海洋冒険小説は好きでした。中でも印象深かったのが、第一次世界大戦のときにインド洋で活躍したエムデンというドイツの巡洋艦のノンフィクションです。この艦はたった1隻で連合国側の商船を拿捕するという戦闘を続けた上に、軍事物資以外には手をつけない、乗員にも危害を加えないという、中世の騎士道精神が蘇ったような闘いぶりだったそうです。——実はモア船長の乗るアドヴェンチャー・ギャレーのモデルはこのエムデンなんですよ。
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めちゃくちゃ面白い!!ムガル帝国やら薔薇十字団やら東インド会社やら、世界史好きにはたまりませぬ。これも出会いはラジオドラマだった。いつもオープニングで流れる音楽が好きだった。また放送してくれ!
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イギリス東インド会社の元航海士が、隻腕の海賊にー。
とにかく状景描写が丁寧で、本の中の出来事、風景が頭の中で鮮やかに再現できます。
海賊船アドベンチャー・ギャレーの喜望峰を超えて、インド洋からジャワ海にまで及ぶ、それこそ波乱の旅。
東インド会社にムガール帝国、果ては同じ海賊までを敵にして渡り合う冒険譚は、単純にワクワクします。楽しいです。
歴史考証もしっかりしていて、史実を織り交ぜているため、説得力もあります。
(薔薇十字団のエピソードについては、私自身が疎いためか、イマイチ消化不良な感じでしたが。。。)
そしてなんと言っても、魅力的な登場人物。
モア船長にバロン、大樽、鍛冶屋のプラトン、奥方、ドクター、海賊に欠かせない、一癖も二癖もある仲間たち。
あ、面白いのはやっぱり、モア一味が清廉な海賊だからですかね。無意味な殺生はしない、インド洋界隈では現地人と公正な取引を行う。
海賊仲間での上下關係もない。
図書館で借りた本でしたが、何度も繰り返し読みたい本です。
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楽しい!私は文庫版ではなく、単行本を持っているが、400ページ以上もある分厚い本でも、読み進むのがワクワク楽しくて、簡単に読みきってしまえる。
日本人の書いた海賊の物語とは驚きであるが、細部まで詳しく、海賊の全てを存分に楽しめる。おまけに子供でも十分に楽しめるように、説明もわかりやすくて、ふりがなまである。海賊ものの古典名作物語は幾つかあるが、この本なら最初の一冊にふさわしいと言える。単なるフィクションの枠を超えており、歴史的背景や海賊の思想的背景にまで触れられている。
しかも海賊ものらしく、登場する人物像がバリエーション豊富で、描き方も奥深く、物語としても楽しめる。2度目に読んでも楽しい。
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登場人物がカタカナで覚えにくかったけど、あだ名があったから助かった。
最後が急いでまとめたようで、急に終わって呆気なかった。それまでは、まぁまぁおもしろかったのにな。
モア船長が復讐を果たし、浅瀬に上陸するのに使用した空樽が打ち上げられていた。