紙の本
まだやりなおすには遅くはないのかも
2000/07/13 15:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:shaka - この投稿者のレビュー一覧を見る
「おめでとうどざいます。抽選に当たりました!」
そう言って僕の目の前に現れたのは、見ず知らずの天使だった。どうやら僕は前世での行いが悪かったため、魂の輪廻のサイクルから外されてしまうところだったらしい。しかし、良く分からない抽選でもう一度チャンスを与えられた。
これから下界で他人の体に乗り移り、その人として暮らす。そして一年以内に自らの前世の過ちを思い出すことが出来たら晴れて輪廻のサイクルに戻れる、とそういうことらしい。
「このように一時期他人のからだの乗り移ることをホームステイと言います」
天使はとぼけた顔でそう言った。
そうして僕のホームステイ先となった体は中学三年生の小林真。彼は内向的で(ハッキリ言ってネクラ)、背が低く、いじめられっこだった。そんな彼はとある理由から自殺未遂(未遂じゃなく死んだんだけど)していた。その体に僕が乗り移ったというわけだ。
想像以上に荒んだ真の周りの環境。家庭、学校、友人全てに見放された真(僕)はとりあえず生きていくことになるのだが…。
中学生という多感な年頃に訪れる、平凡で非凡な生活。真である「僕」は、その生活に嫌気がさしながらも生きていかねばならない。そして、少しづつ、少しづつだが変っていく真とその環境。些細なことなのだが、それが妙に心を打つ。
誰にとっても遠くて近い出来事。決して経験したわけじゃないが懐かしくなる出来事。どこかでであったような人達。そうした生活の全て、当たり前に見えていたものが当たり前のものとして認識できることの大切さ。
簡単なことだから気づかない。だからこそ気づいたときには大切なもの。
生きていくってことは簡単だから難しいのかもしれない。
フォントは大き目で、平仮名が目立つ。なんだかそれが逆に新鮮でいい気持ちにさせてくれる。大人になってしまったような気がしていた自分が、まだ遅くないんじゃないかと思えるそんな素敵な一冊だった。
簡単に、シンプルに、そして平凡に生きていくことに不安になったあなたに。
紙の本
絶対オススメ
2000/07/12 14:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nao - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近まで、書店で児童書の担当をしていたわたしですが、お客様に「小学校高学年から中学生くらい向けで、何かお薦めの本、ありますか?」ときかれたら、まずこの本を紹介していました。
この本の良いところは、読者を選ばないところにもあると思います。本好きの子はもちろんですが、普段本なんか読まない子でも(もちろん大人も)すんなり読めてしまう内容だと思います。「一気に読めちゃうけど、でも心に引っかかる」そんな素敵な本です。
個人的には、同じ著者の「月のふね」の方が好きなんですがこちらは万人にお勧めではないかもね。
投稿元:
レビューを見る
すべて読んだあと、絵を、色鮮やかな絵を描きたいと思った。
人が死を選ぶ瞬間ってこのくらいあっさりしているものなんだろうな。もう死ぬしかないって首にロープをかける瞬間って、それまで思いつめていたこともすこんと抜け落ちて、驚くほど淡々としている気がする。
作中の皆が人間らしいのがいい。主人公の目を介して「自殺」を語るより、完全に物語として在りながら、リアリティがあるのはそういう理由かな。欲深さもあざとさも「人ってそういうものだよね」とつい苦笑い。この本のオチは今まで読んできた小説の中で一番好きです。初めて読んだときには呆然とした。小説入るきっかけになった、思い出の一冊。
投稿元:
レビューを見る
第3者の目から見てやっと気づけたこと、それって大切かも。そこからまたやり直すのも大変。天使さんが好きです
投稿元:
レビューを見る
中学の時に、あるHPで話題になってたんで読んだんですが、すっごく読みやすかったです。
メッセージもたくさんあるので
中高校生に特にお勧めしたいです^^
投稿元:
レビューを見る
去年生徒に薦めて好評でした。ジュブナイルな読み物ですが、リアルなわりに、透明感があってハートウォーミング・・・って、説明になってないし、ひどい日本語だな。ははは。
投稿元:
レビューを見る
大好きな森絵都さんの作品です。
この、カラフルはすごい好きで。
図書館でよく借りてます。この間学校の図書室に置いてありすごい感動したのを覚えてます。
死んだはずの小林真が生き返り、死んだはずの僕が小林真として生きていく。予想がつかない展開で読んでいてドキドキでした。
投稿元:
レビューを見る
これは小学6年生の頃くらいに読みました。まだ幼かったからか、ちょっとえちぃ話が出てくると照れてた(笑)。
投稿元:
レビューを見る
初めて読んだ森絵都さんの本です。懐かしいです。字も大きいしなんか読みやすそうだしー☆(←子供か)とか思って読み始めたのだけど、読んでいくうちにウルウルしている自分がいました。あたしは自分の読んだ本のamazonのレビューを読むのが大好きなんですが、他の人もこの本には勇気づけられたみたいです。さらっと読めます。だけど、読み深めていけば深みのあるお話。一度読んで二度美味しいみたいな。
投稿元:
レビューを見る
内容はamazonのレビューを参考に
『男の哀愁と涙キャンペーン』(注)第一弾で読んだ本です
えー、特に泣けませんでした
でも面白いです
非常に発想がナイス、テンポもいうことなし、文章力ピカイチ
でも、如何せんエピソード的なものが納得いかないのがチラホラ
「え?これでこんな風に思うの?」みたく
まぁ、中学生という設定だから、うーん…あんまりダークなのも…うーん…
そーいうんだと子供向きな作品なのかな?
中学生が読んでどういう感想をもつのか聞いてみたいかも
でも、きょう日の中学生なんぞ、テレビやネットの影響からか、自分の目や直感、価値観ってもんが全部横一列だから期待出来んか…
え?偏見?でもねぇ最近よく見かける彼等のブログなんか見ると…
あと、途中で嘘みたいにベタにオチがわかるのは愛嬌なのか?
ミステリーじゃないからいいのかな?
最後に明らかになる、ホームスティすることの意義は、はてはて、目から鱗になるのかな
過去にどこぞのアイドル主演で映画化したらしいですけど、正直これは期待出来ないです
注:そんなキャンペーンはこの世に存在しません。勝手に言ってるだけです。
投稿元:
レビューを見る
この世界では誰もが少しずつ誤解をしていきているのかもしれない。それはとても寂しいことだけど、だから上手くいくケースもある。
投稿元:
レビューを見る
―おめでとうございます、抽選にあたりました!― なんか初めはさんざんな主人公。だんだんいい所もちらほら。お父さんのエピソードが面白かった(・∀・)最後がすがすがしくて、気持ちいいラストだと思う。
投稿元:
レビューを見る
なぜか死んでしまったぼく。だけど自殺未遂をした男の子の体を借りて、現代へホームステイすることになった。おかしな天使やおもしろい女の子が登場します。最後の場面は必見。ラジオドラマ、舞台、映画にもなりました。愛読書です。
投稿元:
レビューを見る
中3のときに何気なく読んだ本。今では私の中で影響受けた本第1位。ラストの展開は本当におもしろかった。
投稿元:
レビューを見る
小学生のときに読んで、今でも一番好きなお話。この本読むとなんか生きてけるって思う。ただ、オチが見え見えなのがちょっと残念。それでも感動できるけど。