紙の本
ウクライナにはこんな素敵な昔話もあります
2022/05/22 07:57
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ウクライナは昔話の宝庫だそうです。
それは、人から人へ、口から口へ、伝わったあかしでしょう。
そんな話には、人のぬくもりを感じます。
おそらくこの話もそんなひとつで、日本の内田莉莎子さんが再話の形で文を書いています。
再話というのは、昔話や伝説などを、子供向けにわかりやすく書き直したものをいいます。
内田さんのことを少し書き留めておきます。
1928年生まれのロシア文学者・児童文学者です。祖父は作家の内田魯庵で、莉莎子という名前はモナリザにちなんで祖父がつけたといいます。1997年に亡くなるまで、ロシアやウクライナといった国の昔話の再話や翻訳を残しています。
一方、絵を描いているのがウクライナの画家ワレンチン・ゴルディチュークさん。
日本の絵本画家とはやはりタッチが違いますし、物語の舞台となったウクライナの小さな村の古い家の様子や登場するおじいさんとおばあさんの服装など、私たちの生活とはかなりちがうことがわかります。
そういう時代の違い、国の違いをしっかりととられて、しかし、人々がこういう話に癒された感情は世界どこであっても変わらないということを伝えたいものです。
話はタールを縫ったわらの牛のおかげで、クマやオオカミやキツネを捕まえたおじいさんたちがこれらの動物を逃がしてあげることでハチミツやめんどりなどの豊かなものを手にするというもの。
日本の文学者とウクライナの画家がコラボした、なんとも美しい絵本を私たちは今でも読むことができます。
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大きくなってから読んだ絵本。
やさしーきもちになれる。ふわーっとする。わらのうしのまぬけなかおがいとしくなる。
いやされる。
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親戚の家から借りてきて、息子が夢中になって一気に読みました。ウクライナの民話の絵本。お話も面白いけど絵が更に良し。
5歳10ヶ月。
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貧しいおじいさんとおばあさんはわらの牛を作りました。横っ腹にタールを塗ったわらの牛を、丘の上に連れて行くと、くまもおおかみもきつねも・・・。ウクライナ地方の昔の暮らしぶりもわかる、美しい絵本です。
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何故わらのうしなのか…そんな哲学的疑問など、民話の前には何の力も持たないのです。おじいさんおばあさんも気にしちゃいません。いつまでも幸せにくらします。
何か知らんが子供の心には藁でできた牛がものすごい存在感を持って住み着く、そんなお話。
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内田 莉莎子 (著), ワレンチン ゴルディチューク (イラスト), Valentin Gordiychuk (原著)
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【あらすじ】
お爺さんはお婆さんに言われた通り、わらのうしを作って横っ腹にタールを塗った。
お婆さんはわらのうしを連れて丘に行く。くまやおおかみ、きつねがタールを取ろうとすると、タールにくっついてしまい、捕らえられて穴ぐらへ放り込まれてしまった。
お爺さんは動物たちの皮を剥いで服を作ろうとしたが、1匹ずつ逃すかわりに蜂蜜、ひつじ、にわとり、あひる、がちょうを連れてくるように約束した。
3匹とも約束通り、蜂蜜などを持ってきて2人は大喜びした。わらのうしは丘の上に立って崩れてしまった。
【感想】
わらのうしの最後が悲しい結末だった。
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貧しい老夫婦がわらで作った牛で、熊と狼と狐を捕まえますが、逃がしてやったお礼にハチミツや羊や鶏を手に入れ、幸せに暮らすというウクライナで最も愛されている昔話。(福音館の紹介より)
『あなたもブックトーク』京都ブックトークの会にて紹介:(対象小学3年生、テーマ「お金持ちになりたいのは世界の人々の夢!?世界の民話から」鈴木晴代さん p.38)
ブックトーク:
・日本の『わらしべちょうじゃ』は知っている子どもは多い。
・ウクライナの昔ばなし『わらのうし』のお話も一緒に紹介し、ワラから始まる民話を紹介。
・ネコの働きえお金持ちになるのは『長ぐつをはいたねこ』
・一羽のシラサギを使ってお金持ちになった沖縄の男の話『しらさぎちょうじゃ』
・『こどもに語る北欧の昔ばなし』のなかの『北風をたずねていった男の子』は小麦粉でお金持ちになる。
・コインを拾ったのは『おすのつぼにすんでいたおばあさん』
・金の塊を手に入れるのは『しあわせハンス』
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P4UのFBグループで本書を紹介してくださった人
多田政子さん
https://www.facebook.com/groups/snip4u/posts/771709154011133/
赤星 陽子さん
https://www.facebook.com/groups/snip4u/posts/779729969875718/
中根 敏也さん
https://www.facebook.com/groups/snip4u/posts/742437073605008/
Akiko Chibaさん
https://www.facebook.com/groups/snip4u/posts/821790329003015/
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2023年2月8日(水)朝学
3年B組
ウクライナの昔話です。
ウクライナという国を知っている子、たくさんいました。
(この絵本自体は知らないかな?と思いましたが、知っている子がひとりだけいました!)
タールの説明を少ししながら、読みました。
版型も大きく、絵が素敵なので(ウクライナの画家さんだそう)、子どもたちもじっと見て聞いてくれていました。
昔話の定石らしく3回話が繰り返されるのですが、「あ、まただ」という顔の子どもたち(笑)。
おじいさんがナイフをとぐ場面では、その後の展開を想像してギョッとしていましたが、ハッピーエンドなので最後はみんな、ホッとしている様子でした。
(読み手:H)
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そんな無茶苦茶な。
おじいさんのナイフを砥ぐ顔が悪すぎて。
恐ろしい夫婦だよ…動物たちの素直さに泣いた。