石黒和臣氏の、ささやかな愉しみ みんなのレビュー

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投稿者：雪屋　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品はノベルズの【天にとどく樹】の番外編で、私はそちらは読んでいないのですが、この表紙のタイトル脇に書かれている、『デンジャラス・サイドス・トーリー』という文句は伊達ではなく、ちょっと過激(?)な内容。好き嫌いのあるちょっと危なめな話なので、一概にはお勧めは出来ない感じが強いです。

外資系企業のエリートサラリーマンの石黒和臣氏。実は妻も公認の鬼畜なゲイで、その彼に目をつけられた純真無垢な新入社員・平山千聖は知らず、和臣の罠にはまってしまう…

という、まああらすじだけではそう大した事無い感じですが、甘い系が好きな方には向かないと思います。普通っぽいボーイズラブに飽きた方には良いかもしれませんけど…

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投稿者：アリオス　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

「天にとどく樹」シリーズのサイドストーリーとなっていますが、それを知らなくても全く問題はなかったです。
主人公の石黒氏は、容姿・家柄・学歴すべてにおいて完璧な、妻公認のキチクなゲイ。そんな彼に目をつけられてしまった、純朴な青年千聖が“従順な仔犬”に仕立て上げられてしまうまでの話。

そりゃあもう、どーしようもなくキチクです、石黒氏（笑）。ただ、残忍とか凄惨とかいう言葉とは無縁のキチクなので（鬼畜、ではないと思う）、個人的には結構笑えました。暴力も、相手が望む時以外にはふるいませんし、愛情表現が非常に歪んでいるだけなのだと思います（それはそれで問題ですが）。
でも、所詮はキチクなので、そういったものが苦手な方は不快に感じるかもしれません。
弟義臣に対する愛情も、かなり歪んでます。手を出さないのは“兄としての理性”とか言ってますが、実は別のところにより強い快感を見出しているから（笑）。
千聖くんも可愛いです。私は、かわい子ちゃん系は好きではないのですが、彼の根っからの素直さには好感が持てました。

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投稿者：たこ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

できすぎた家系、財力、実力を隠して、できのよいサラリーマンを演じる石黒和臣。
目をつけられた「犬」候補と、元になりそうな「犬」。
「犬」の在り方を知りました。
飼い主が喜ぶならどんなことでも幸せになれるのがすごいと思いました。
究極の愛、と言える世界かも。
してる行為は驚きですが、恋愛に悩んだら一度読んでみたらよいと思いました。

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投稿者：STU　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

SM的な話は今や探すまでもなく巷に溢れ返っていますが、下手にただ付け加えたようなものが多い中、石黒氏の話はMを犬にしつける過程や精神的なものがきちんと書かれていて、違和感のないものでした。
サイドストーリーと表紙に書かれていますが、登場人物がわからなくても無理なく入り込めます。主人公の石黒氏が変な動き方をしないので、読んでいるうちに違和感なくストーリーを把握できました。

「綺麗な妻とかわいい犬がいればいい」と豪語する石黒和臣氏。彼のささやかな幸せのために狙われた仔犬は…。