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紙の本

妖精の不思議な魅力にはまる、第一歩。

2012/04/11 15:58

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

山岸涼子の「妖精王」を読んで、妖精に興味を持ったので読んでみた。
井村君江という名は、イェイツの訳書などできいたことがあった。
おそらくケルトの神話や妖精の研究を、日本で最初に始めた人ではないだろうか。
アーサー王伝説などの騎士物語やシェイクスピアにもかなり通じている人で、
多方面からの妖精の分析は、興味と味わい、ともに深い。

「ピーターパン」のウェンデイ、「夏の夜の夢」のパックなどをはじめとして、
小説や演劇、オペラやバレエ、絵画や音楽など、あらゆる分野に妖精は存在している。
ケルトの神々は、新たな神の出現によって勢いをなくしてしまったが、
妖精たちはまだまだ現在にしっかりと息づいているのである。

本書では、なぜ妖精というものが生み出されたのかを、人間の心理に照らして探り、
ケルト神話からの妖精の起源を辿り、分類、分析していく。
入門とうたっているだけあって、広大な妖精の世界への入り口として最適で、
要所要所のエッセンスをおさえてあり、全体像をざっくりと掴めるようにできている。
そびえ立つ高い山を、一歩一歩登っていくのではなく、まずはリフトに乗って
ある程度の高さまで行き、ざっと景色をのぞむという感じだろうか。

先に触れたシェイクスピアは、じつは現代の妖精のイメージをつくりあげた人だった。
本書の妖精小辞典をみてみるとわかるのだが、
妖精ときくとなんだか可愛らしくて羽が生えてふわふわ飛んでいるイメージがあるが、
ケルト神話とともに語り伝えられてきた妖精は、意外にも容姿がみにくかったり、
人を呪ったり食べたりと、血なまぐさい匂いにあふれている。
妖精というより、化け物、怪物といったほうが喚起するイメージに近い。
では、いつから妖精があの小さくてふわふわしたイメージになったのか。
それはシェイクスピアの戯曲に妖精が書かれてからだとか。
シェイクスピアは民間伝承の妖精やギリシャ・ローマ神話の精霊たちを
素材を生かしながらも料理の腕をふるい、ひとつの皿の上に盛ってみせたのだ。
かれの作り出した作中の妖精たちは、古くからの伝説や神話の要素を持っているが、
シェイクスピア独自の斬新なスタイルという味つけで、ファンに愛されてきたらしいのだ。
いまふうにいえば、シェイクスピアに登場した妖精たちはファッションリーダー的な存在。
そのかわいらしいスタイルが時代のアイコンになって、人々の心に深く残り、
現在も支持されているって、すごいことじゃないだろうか。
妖怪ときくとなんだかゾッとするが、妖精ときくと愛らしい。
この淵源がシェイクスピアにあったとは。

意外なエピソードはまだたくさんあり、あのホームズシリーズのドイルが、
妖精についての研究した文章を書いていた話や、妖精ときのこをめぐる話など、
興味は尽きない。
これを読んだわたしは、井村君江著の「ケルトの神話」を買ってしまった。
おそらくおなじ著者の「アーサー王ロマンス」にも手をのばすだろう。

その気になれば、妖精は書物や舞台のなかだけではなく、現実世界にもみえるだろう。
なんだか森に出かけたくなった。

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