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[ 内容 ]
インド人の思考法の基本は、観察から法則を導き出す帰納法にある。
それがギリシャのアリストテレスが創造した演繹法的論理学との最大の違いである。
彼らの帰納法的な思考の淵源は、インド文法学の伝統と、さらにさかのぼってブッダの「縁起」の教えにあると推測される。
本書は、インドにおいて、どのような論理的思考が、いかにして発展していったか、インドの人々の考え方の基本を、歴史的に明らかにしようとする試みである。
[ 目次 ]
第1章 インドに哲学はあるか?
第2章 インド論理学の構造
第3章 インドにおける討論の伝統
第4章 帰謬法―ナーガールジュナの反論理学
第5章 インド人の思惟方法―帰納法
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読了日不明。龍樹の空論について勉強していた頃、目次の"帰謬法――ナーガールジュナの反論理学"という言葉にそそられ購入。そしてこれが大当たり。インドにおける論理学の変遷と内実を知りたければ、この一冊で充分。アリストテレスに端を発する演繹法的論理学が神話の否定によって成立したのに対し、インドの帰納法的論理学が仏教教義の拡張解釈・補強材料として機能している点、大変興味深い。
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古代インド人の思考方法を、緻密な文献学に基いて論じたもの。
論理学がギリシャだけのものでなく、古代インドでも重要な地位を占めていて、体系化がなされている。
本文の内容もも去ることながら、世界中で活躍する著者の姿をみて、仏教学がこんなに国際的な学問だったんだと感動もした本。
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読了に気合が必要であるため、点検だけして後回しにしている。
カナダ留学時代の思い出と理論的内容とが交互に記述される。