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ジュリアン・ケストレル第二弾。
推理が進みにつれて。アレクサンダーの人間性が浮き彫りになる構成が好き。
マルコム・フォークランド卿、クエンチン・クレアの造詣が見事。
サー・フォークランドが…なんだか色々、いい意味でも尊敬できるし、可愛らしさもある。
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ジュリアン・ケストレルもの第2弾。
19世紀初頭の英国が舞台の歴史ミステリ。
再読です。
夜会が開かれた貴族の館で、当主の息子アレクサンダーが殺された。
80人もの客が出入りしていた夜に、何が起きたのか?
父フォークランド卿の依頼で捜査にかかるジュリアン・ケストレルは、社交界の伊達男。
警察組織もしっかりしていない時代で、貴族への事情聴取は難しい。
旧知のロンドン警察刑事にも、快くジュリアンの協力は認められます。
アレクサンダーはハンサムで学識があり、教養もセンスも豊かで、館を美しく飾りつけていた。
妻ベリンダは完璧な美貌だが、夫の死を嘆き悲しんでいるほどの様子はない。
その夜は頭痛で部屋に引き取っていたという。
アレクサンダーの館には、学友のクエンチン・クレアというあまり似合わない地味な仲間も出入りしていた。
さらに、アレクサンダーはユダヤ人のアダムスという男と付き合い、社交界の扉を開いてやっていた。そのためか?3週前にはアダムズに手形を全額免除にしてもらうという出来事も起きていた。
すべてに恵まれた男アレクサンダーの事情が、だんだん明らかに。
一方、近在で最近起きた事件とも何らかのかかわりが‥?
時代色たっぷりで丁寧に描かれ、ジュリアンの心の温かさに気分よく読み進められます。
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ケイト・ロス。私、好きなんですね~、彼女の作品。
日本にいた頃、作品は読んでいたのですが、思わぬところから手に入ったもので再読。
再読するまで内容を忘れていた・・・んですけど(笑)。
19世紀初頭のロンドンということで、この頃、探偵はいなかったと思うのです。
だから本当ならハードボイルドでもいいように思うのですが、とりあえず本格に分類しました。
この探偵役を頼まれたジュリアンが超~かっこいいのよ!
出生もわからないし、どうやって贅沢な暮らしをしているのかもわからない謎の人物なのですが、かっこいいからか?何故かお金があるみたい。ジゴロなわけなんですね~。
そしてワトソン役のジュリアンの従僕・ディッパーは元スリという人なのですが、本書でもいい味を出しています。
そして二人が華々しい上流階級の裏側の醜さを暴いていくことになります。
華々しい上流階級の生活や舞踏会の話など、女なら憧れてしまうといいますか、その描写もこれまたいと楽し!です。
当時の衣装のことなど興味深いですよ。
それでいて我らがヒーローは頭脳明晰、容姿端麗、それでいて謙虚。
う~~言うまでもありませんね。私はジュリアン様の虜~~ガハハ
確かジュリアンシリーズはもう1冊あったような気がします。探してみよっと!
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ケイト・ロス のジュリアン・ケストレル シリーズ。濃厚なロンドンの貴族社会感が強く、最初のうちはそれが粘着して読み進み辛いが、後半、謎が次々と改名されていく様は圧巻。