➀ 海賊が自有する生業観は、無主の漂着船・漂流船の積荷は発見者の所有に帰する慣習に由来、
② 海賊の力、特に中世での淵源は、地域間・港間のネットワークにある。
故に戦国大名のような集権権力は海賊の価値の低下を来す。それ故、自身の力を維持確保すべく、この集権過程には抵抗する。
豊臣政権などの中央集権権力の出現が、海の情報ネットワークの価値をなくし、結果、海賊と港湾の自治は解体へ。
③ 地域間ネットワークの基底には、海神への信仰。その典型・中核が紀州の熊野神社に存在するというのは十分首肯できる。なお、住吉神社もその一。