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学部の2年生の時のゼミで使用した本。内容は明確に覚えていないが、冷戦の崩壊による旧来の同盟関係の再定義の話だった気がする。船橋さんはジャーナリスト出身なのだが、なかなかロジカルな議論をする方だと思う。
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[ 内容 ]
冷戦後の揺れ動く国際情勢のなかで、国家はどのような生き方を選ぼうとしているのか。
アメリカ、ヨーロッパ、アジア諸国の外交、防衛当局者へのインタビューを交え、主要国が思い描く国際戦略に迫り、日本の進路を問う。
国際ジャーナリストが鋭く分析する同盟の現実、そしてその未来像。
[ 目次 ]
第1章 アメリカ・韓国-事大主義
第2章 NATO-戦略概念
第3章 ドイツ・フランス-結婚
第4章 イギリス・アメリカ-クラブ
第5章 アメリカ・オーストラリア-グレート・ホワイト
第6章 メキシコ・カナダ・アメリカ-二つの国境
第7章 アジア-距離と時間
第8章 冷戦後同盟-相対化・地域化・資産化
第9章 日本への問いかけ-オプション
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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▼船橋氏の「同盟」に関する著書といえば、すなわち「日米安保」の話と早合点してしまいがちだが、本著はその副題どおり同盟関係を軸に世界国々の生き方を描いている。
▼それにしても、冷戦期における同盟はどこの地域であってもアメリカの影が見えていることに驚かされる。そして、それが参考文献にあたるだけではなく、現地に飛んで取材されているからこそ、より「実感」されるのだ。
▼一言に「同盟」といっても、その目的は多様である。共通の敵に対する「同盟」もあれば、お互いの軍事力を抑制し合う「同盟」もある。
▼ところで、日本の場合。「日米同盟」と表現すると語弊があるかもしれないが、アメリカとの関係をどう捉えていくべきか。一国平和主義に限界があるように、日本の視点からだけ同盟関係を論じることにもまた、問題がある。アジア地域における日米関係のプレゼンス――中国が台頭著しい中、第9章「日本への問いかけ」において著者が示した視座は、15年近くが経つ現在でもなお色褪せてはいない。
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1998年刊。朝日新聞編集委員たる著者が、主に冷戦後の同盟関係(米韓・NATO・独仏・英米・米豪・北米・アジア)を、各国の思惑、歴史、地政学的問題を絡めて解説し、現代同盟論・日本への提言を叙述。本書こそ啓蒙書と言うに相応しく、目からぼろぼろ鱗が落ちる感を持ちつつ読み進めた。どれも読み飛ばせないが、ちなみに、己が無知であるのを自覚させられたのは「インドネシアの経済危機→イスラム原理主義の台頭→地域、特にマラッカ海峡・シンガポール不安定→シーレーンの危機→影響は日本へ」のロジックである。知恵の道は遼遠である。
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冷戦後、1990年代という文脈での、世界各国の同盟事情を、各国外交、安保関係者へのインタビューの経験も交えて書く。
若干内容的にも古くなってきているが、違う国の同盟関係をざっと見てきて、我が国に立ち返ってみると、独りよがりでない客観的な見方ができるという効用がある。
同盟論を考える上で読んでおきたい一冊。