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投稿者:カレイの煮付 - この投稿者のレビュー一覧を見る
妻の夫に対する感情の変遷の心理描写が秀逸であると思う。日常生活の何気無い場面が、目に浮かぶような筆致であると思う。
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65年の芥川賞受賞作を含む短編集。
だいぶ前のですが…昔は女性の受賞者って少ないんですね。
同人誌に小説を投稿している風変わりな夫に尽くしながら満たされない平凡な若い妻の話。
妻の嫌いな金魚を飼ったり、何かにとりつかれたように勝手な夫…
「名短編ここにあり」に掲載されていた吉村昭が作者の実際の夫。
その作品のことが小説中で触れられてます。奥さん像は違うし、私小説というのではないようですが。
作者は1928年福井県生まれ。
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芥川賞シリーズ⑥
一人芝居の台本のような作品でした。登場人物は作家の夫とその妻、そして玩具(コマ鼠、金魚、十姉妹)。
妻の心の葛藤だけしか書かれていないのに、何故か次のページをめくりたくなります。短編だったせいもあるでしょうが。
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いっしょに住んでておたがいにおたがいの気持ちを探りあうようなことはあまりしたくないんだけどついついそうなってしまう男と女にはつきものの。男はたいていそうなると何かに逃げるというかそらすというか。そういう男心をわかりつつも。金魚に逃げられたらそりゃちょっと戸惑う。でも。ほかの女に逃げなきゃたいていそういう男はちゃんと女のこと好きだよ。と。そう思いながら読んでいても女があまりに健気で。かわいそうに。玩具っていうタイトルがとってもいいことワカリマス。
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「芥川賞の偏差値」を読んで知りました。芥川賞の偏差値の中でも、高い評価が付いていたような記憶がありますが、そんな評価はどうでもよく、これ読むべき小説だと思う。女の機微がほんと秀逸だし、映像的でかっこいいのですよ。黒い十人の女みたいな感じで映画化してくれないかな。音楽は小西康陽先生でお願いします。
なんでこんないい本が映像化してないのか、意味がわかりません!
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なぜそのような男を、という女もいれば、"上手く"やっているような女もおり。思ったより哀愁は少なく、それぞれに違った弱さや逞しさや献身性や利己性があって色合いは様々。面白かった。