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図書館。
不比等がじわりじわりと天皇家に食い込んでいく話。
それでも死後の流行病で一時的とはいえ藤原家は権威の中心から退けられるわけか。
不比等の蒔いた種の行方は次の巻~。
持統天皇のキャラが強烈だった。
怖いよう(泣)
こういう人、実際に知ってる。
私の中で持統天皇は彼女の顔と声w
こんなんに頭抑えられてたら、元明天皇もそりゃトラウマにもなるでしょうよ。
でも、首皇子のことで三千代をやりこめるところは
女っぽい恨み丸出しでちょっとどうよと思った。
当時の皇族って近親婚ばかりしてたんだな。
草壁皇子や文武天皇の体が弱いのは血が濃くなりすぎてるのでは・・・。
上官えん児の絵に描いたような陰のドンっぷりはむしろ爽快な感じさえした。
(10.02.07)
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ようやくうっすら「平家」の文字が現れた!
自分の愛する息子草壁皇子の遺児、軽皇子を即位させたいという持統天皇の一念が皇統の順序をおかしくさせ、その後長屋王の台頭を阻止するため中継ぎとして担ぎ上げられた元明・元正の両天皇によって後の摂関政治の基盤が築かれてゆく…藤の蔓の入り込む様が非常におそろしい。
元明天皇が消極的な理由の一つに孫に対する愛情の不足が指摘されていて驚いたのだが、なんでも独占する姑に愛情を注ぐ先も奪われてしまった状況を考えたらそれも仕方ないのかなぁ。
強すぎる存在は他から活力を奪ってしまうのですね。
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日本初立太子・草壁皇子の夭折後、52歳超人持統、36歳ぼんやり元明、32歳県犬養橘三千代、女三人のもめる会話が愉快、小説ならではの臨場感。
澤田瞳子著作でファンになっていた葛野王や佐渡砂金事件の雑戸・三田五瀬が登場して驚喜(^^)
いい味出してた葛野王も、実は3歳で父大友皇子を失うことで将来性が皆無となり、9歳で母十市皇女を亡くした孤独なお人だったのだ。
歴史物は立つ視点で見え方が180度変わってくる、この世はすべて仮の成功、仮の失敗という気がして、自分の足下がぐらぐらしてくる。
平家物語の前置き、大成功か。