敗者復活 不動産王ドナルド・トランプの戦い みんなのレビュー

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投稿者：さとう　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　ニューヨークの不動産王として有名なドナルド・トランプだが、彼は一度財産を失う経験をしている。しかし彼は不死鳥のごとくよみがえった。本書はその成功体験談といえる本で随所に成功へヒントが織り交ぜられている。
　だが、正直私にとってこの本を読むことは苦痛以外の何物でもなかった。その理由は彼の自慢話だ。１つや２つの自慢話なら一向にかまわないが、この本では半分ぐらいが自慢話だと覚悟しておいた方がいいだろう。著名人と写した写真がその最たる物だ。おそらく彼は人脈を自慢したいのだろうが、逆に人間の小ささを感じてしまうのは私だけではないと思う。
　アメリカではベストセラーとなったらしいが、今の点を十分考慮して購入の是非を判断すべし。

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投稿者：酒井　健一　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　ドナルド・トランプはアメリカの地上げ屋さんだ。その彼が90年代初頭に不動産市場の崩壊から立ち直り，不動産王として復活する戦いを記した本だ。一読して，よくもここまで自画自賛できるなと感心する。彼の成功の秘訣は，この自己顕示欲の強さだ。これが銀行との駆け引き，アトランティックシティの運営，マー・ア・ラーゴの買収，ウォールストリート40番地ビルの買収などすべてに発揮されている。相手を圧倒する自己顕示欲がある。この成功をもとにして，トランプ・インターナショナルを形成し，ミス・ユニバースのマスターにもなってしまう。これがアメリカン・ドリームというものであろう。ただあ然とするばかりだ。
　本書の中には，ち密な財務分析や弁護士などの専門家のアドバイスを受け，成功を勝ち取る過程も出てくるが，やはり目立つのはトランプその人の個性だ。こんな友人が一人くらいいたら面白いとさえ思う。
(C) ブックレビュー社 2000