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再読。やっぱり好き。
ちょっと都合のよすぎる展開があったりして、ツッコミどころもそれなりにあるのだけれど、ウィンズロウの詩情や語りの力、たたみかける勢いなどがこれでもかと発揮され、翻訳と相まって極上のウィンズロウワールドが生まれている。
「へなちょこだけどぼんくらじゃない」ティムが、命がけで守りぬこうとするキット少年のかわいいことといったら。この子の造形だけで、すべて納得してしまう。
なぞのホームレス、ワンウェイも、摩訶不思議な味を出している。ちょっぴり超能力入ったボビーZ探知機は、なぜか偽物であるはずのティムの動向ばかりを敏感に察知するのよね。そのあたりが面白いところ。
「ボビーZであることから逃れられないのなら、ボビーZになりきるしかない。
ボビーZになって、すべての敵をたたきのめせ。
伝説になれ。
それはつまり、ラグーナをめざせということだ」
かっこいいぜ。
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不幸を背負った健気な子供はキット6歳、
ダメダメな大人ティムがひょんなことから伝説のホビーZとなり、キットと二人で逃避行の旅…
こうなると面白くないわけがない。
全戦全敗の落ちこぼれ、国際級のへなちょこ野郎の行先は、
どこもかしこも敵ばかりの八方塞がり。
でも、賢い身の振り方などくそくらへ!
調子良すぎといわれても、面白いから仕方ない。
あー面白かった〜〜〜
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冴えない泥棒ティムカーニーは刑務所内でヘルズエンジェルスの男を殺してしまい、所内で命を狙われる羽目に。生き延びるために麻薬の帝王にして伝説のサーファー、ボビーZの替玉になることに…。ドンウィンズロウの新境地ということだったが、あまり楽しめなかった。ニールケアリーが好きだったので、ウィンズロウの他の話はどれも肌に合わないようだ。
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冴えない泥棒ティム・カーニーは、けだるかった人生を塗り替える、涙なくして語れない波瀾万丈の大冒険に乗り出す羽目となります。 この小説の登場人物は、気骨ある6歳の男の子を除いて、これでもかの悪党が勢揃いしての、息もつかせぬ展開の連続で大団円を迎えます。 東江一紀(あがりえ かずき)氏の名訳による、評判に違わぬ大傑作です。