モバイルコンピューティング教科書 みんなのレビュー

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投稿者：ブックレビュー社　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　本書の初版発行は1999年6月。その数カ月前にNTTドコモが開始した「iモード」をはじめとする“携帯インターネット・サービス”が2000年には1000万人が利用するほどまでに普及すると，誰が予測できただろうか。本書でも，iモードなどに関する記述はわずかである。
　ほんの少し前までモバイル・コンピューティングと言えば，ノート・パソコンやPDA（Personal Digital Assistance）に携帯電話機やPHSを接続して，というのが当たり前だったのだ。変化のスピードはより速く，変化の振幅はより大きくなっているだけに，幅広い通信技術をきちんと理解しておかなければ，これからの市場を見通すことは不可能だ。
　本書はNECの技術者・研究者を中心とする執筆陣が，モバイル・コンピューティングの基礎を，無線方式からバックボーン技術，次世代携帯電話システムのIMT-2000やITS（高度道路交通システム），衛星システム，モバイル端末のハード/ソフトに至るまで幅広く解説したもの。モバイル通信技術の全体像をざっくりと理解することができる。
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