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シィンとラダストールの旅は続く。マム=クランの魔女エリンとの出会い、死の精霊との遭遇。レディ・フェレーナの後悔と願い、マルシュの未来。人間一人の思惑を踏み躙るかのような戦乱の臭い。
そんな女神の刻印4巻「仮面の聖者」。タイトルの聖者はラダストールが道中であった宗教団体のことか。「仮面の聖者」なので、戦争を起こしている国家と繋がりがあるのかどうか。
物語は5巻へ続く、といったところで終わっています。ただ、女神の刻印シリーズ自体が、ここで終了してしまっています。4巻は1999年7月初刷で、同封のチラシには9月発売の新刊予定に5巻があるので、人気がなかったわけではないのでしょうが、なんらかの理由で未完のままになってしまったのでしょうね。
チラシには同じく7月発売の新刊に「帝都探偵物語」5巻と「スカーレットウィザーズ」1巻とあります。いや、懐かしいどちらも好きで読んだ作品です。1999年。前世紀ですよ。
おそらく、シィンとラダストールの二人の恋愛成就をもって「女神の刻印」は大団円を迎える予定だったと思います。そこでやっと、ラダストールの幻獣イーグの呪いが解かれ、喧嘩するほど仲が良いの関係のままでしょうが、旅を続けてゆくという結末。
完結が見れなかったのは残念です。