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「めくらやなぎと、眠る女」と「トニー滝谷」が非常に良い。前者は「ノルウェイ」につながる作品で、神戸の町を彷彿とさせ、もどかしさと青春を想起させる。後者は、最近有名になっているようだが(海外にいるので知らない)たんたんと孤独な人生を書く春樹氏っていったい・・・と感じる。22
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春樹マイベストその2。
映画化もされた「トニー滝谷」
はなかでも一番のお気に入り。
父はトロンボーン吹きだしね。
重ねることはいくつもありました。
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以下のページで感想書いてます。
http://blog.livedoor.jp/subekaraku/archives/16199863.html
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これ!
トニー滝谷!!
もんすごい好き。
映画も下高井戸シネマで観る事が出来て、
宮沢りえ主演に、音楽坂本龍一。最高。
他の短編も勿論スバラシイ。
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なんか全体的に地味〜で、そのくせボディーブローのように効いてくる空寒さ。…でもうやっぱ地味で印象伊薄いなぁ…。ガジェットが足りないのかしら?
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レキシントンの幽霊、沈黙、トニー滝谷、7番目の男がすき。
全体的に質のよい短編集。
みんな孤独だね。ひとってそんなもの?
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表題作は非常に著者らしく、彼特有の主人公の描き方をしている。それはこれまでの文学とは明らかに一線を画するもので、言わば「既存文学の固定観念」に挑む実験的小説である。
それまでの文学では、主人公の条件として「二つ以上の世界を体験し、それによる変化、成長を遂げる」ということが掲げられており、それ故に、列車やトンネルというモチーフが多用されてきた。
しかし、村上春樹の主人公は決して、「二つ以上の世界」を経験しない。「別の世界へ行きたくても行ききれない」いわば「こちら側ぎりぎりのところで踏み止まっている」人間を主人公としている。
しかし、それ故に彼の小説は「文学ではない」と評されることが多々あった。確かにこれまでの概念から言えばそうかもしれないが、この姿こそは非常に人間的であり、且つ現代的とも言える。彼が認められたのも、その実験的な面の評価のみならず、この新たな視点に多くが共感した為だろう。その意味で、非常に稀有な存在である。
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短編集。
「緑色の獣」という話。
一見とても滑稽だが、私は彼の強烈な人間風刺と受け取った。
面白い。
奥深い。
しかし心身共に稼動させ読しなくては、唯の駄作にも成り得る。
全ては読み手の技量に掛かっているというわけだ。
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短編集です。恐怖とか憎悪とか、言語的に理解しきれない概念をイメージ化したような。村上さんの深みです。
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短編集。
面白すぎる!
最初の話はそんなに好きじゃないですが、ほかの話は秀逸です!!
考えさせられる。私の脳ではまだ理解できないところが多々ありますが、そこから考えるのがこんなに面白い作品はなかったです。
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村上春樹の中ではかなり好きな部類の短編集。全編通しての曖昧な読後感と不思議な感覚が良い感じ。何かを得る、というよりはその場で楽しめるというような作品集。個人的には表題作と氷男が好きです。
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『トニー滝谷』が入っている短編集。しかし、ダントツオススメは、『めくらやなぎと眠る女』。その感想文を載せます。
昔、友達の彼女を見舞いに行く途中にチョコレートを買った。
友達とバイクで二人乗りで病院まで行った。友達が不安だというからだ。彼女は、胸のどこかが悪いらしく、簡単な手術が必要だった。僕は、彼女が手術で胸を切り取られていく姿を想像する。彼女は、入院している間、ある詩を書いた。
めくらやなぎという木の花粉を吸ってしまうと、ずっと眠らなければならなくなる。めくらやなぎが生えている近くの、家の中に女が寝ている。ハエがめくらやなぎの花粉をつけて、彼女の耳から侵入して、彼女の体の中を蝕んだ。ある男の人が危険を冒して、彼女を助けようとして、その家に行こうとするのだけれど、もう遅いんだ。ある意味で、彼女の中身がなくなっているのだから。男はあきらめざるを得なかった。
というような詩だった。
友達が、ある男って僕のことかい?と聞くと、違うの。と答える。彼女が友達と一緒に買ったチョコレートの箱を開けると、もう溶けていた。僕らは、彼女へのお土産である大切なチョコレートに注意を払わなかったため、溶かしてしまったのだ。その数ヵ月後、友達が亡くなった。
という事を回想する村上春樹の短編小説です。
これを読んだあと、何かが僕の中で変化したような気がする。
女の体の耳から進入して、体を蝕む蝿の事を想像した。男があきらめてしまったことに現実性を感じてしまった。村上春樹の短編作品で、もっとも好きかも知れない。
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個人的には、何とも曖昧な印象を受けた短編集。好きなのは『氷男』『トニー滝谷』だが、『沈黙』『七番目の男』あたりが妙に残る。『めくらやなぎと、眠る女』は『ノルウェイの森』と関連。
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村上春樹の短編集。タイトルコールの「レキシントンの幽霊」より、中の「沈黙」「氷男」がお気に入り。
「沈黙」一人の優秀なクラスメイトが流した噂が、何の抵抗もなく学校中に浸透していった。恐ろしいのはその優秀なクラスメイト一人ではなく、何の抵抗もしなかった学校の人間である。村上氏には珍しく、偏見や受け容れやすい意見に踊らされ集団で行動する人々、今ではすっかりマジョリティな部分になってしまった現在の人間の性格を嘆いている。非常に身につまされ、読み終わった後何度も振り返ってしまった。
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「村上春樹が好きか?」と言われると、うーむ、どうかなー、というかんじなのだけれども、なんとなく読んでしまう。時々村上春樹を読んでいるとtoo muchなかんじがしちゃうけど。私的にはこれは悪くなかった。氷男も緑の獣も、あまり誇張されず。大仰でない非現実的な話。「トニー滝谷」も良かったかな。(1999 Dec)