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(2001.08.05読了)(2001.05.02購入)
ナレッジマネジメントとその時代
(「BOOK」データベースより)amazon
日本企業は、二度の石油ショック、ニクソン・ショック、円高などを克服し、強い競争力をつくりあげてきた。日本企業に比較優位をもたらしたのは、年功制度・終身雇用という労働形態だけでなく、組織的知識創造をコアとする労働スタイルにあった。それは個別的な直感=暗黙知を形式知化して組織全体のものにし、製品やサービス・業務システムに具体化するという組織の運動能力のことである。トヨタやホンダ、花王、富士通、富士ゼロックスなど優良企業のケース・スタディをもとに、知識創造と知識資産活用の能力を軸として、大転換を迫られている日本的経営の未来を探る。
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現場のリーダーシップが重要になる。
そして戦略部門の質的変化が不可欠になる。
まさにそのとおり。
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古いのに古さを感じさせない。経営や知識についてわかりやすくまとめてあって興味深かったです。ただ横文字が多すぎる…わざわざ日本語で注をつけるくらいなら最初から噛み砕いて書けばいいのに、と不満があるので★3
毎年読み返すとよさそうなので未来の自分頑張れ~。
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『SECIは単純な機会的プロセスではありません。知識創造という点で一番重要なことは、SECIの背後にある大きな目的意識、存在論だといえます。何のために存在するのか、いかにあるべきか、他社とは何が違うんだ、どんな理想状態をめざすのか。こういうところまでつながる存在論がないと知識の根本が崩れていってしまいます。
それは究極的には自己を越えた世界の“知”の追求です。その意味で知識というのは「真・善・美」を追求するものであります。』
ナレッジマネジメントについて極めてシンプルに整理されていて良かった。
それにしても、グローバル・ナレッジ・リーダーの資質がすごい。
1.確立された個(individuality)
2.マーケット・ビジョナリー(visionary)
3.意思決定力あるいは「意志力」(will)
4.価値創出力あるいは価値経済感覚(value)
5.場をデザインし駆動させるリーダーシップ(ba)
こんだけ兼ね備えていれば、そりゃ〜できるに決まってるわな。
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「知識経営」(ナレッジ・マネジメント)を、従来よりもいっそう包括的な視点から捉えなおそうとする本です。
90年代半ばから欧米で関心が高まった「知識経営」は、個人の知識や企業の知識資産を組織的に集結し、共有することで、効率を高めたり価値を生み出すこと、そして、そのための組織作りや技術の活用をおこなうことを意味します。しかし著者たちは、従来の知識経営が、私たちの「頭の中にある」知識よりも、データベースなどに蓄えられた情報が対象となっており、それを応用する「知識管理」の段階にとどまっていたと述べます。
知識経営は、知識ワーカーたちの組織的行為を通じて、単に知識を活用するだけでなく、新しい価値を創出するような経営として捉えられる必要があります。本書ではそうした知識の活用による価値創出のプロセスを説明するために「SECIプロセス」というモデルが示されています。これは、知識の「共同化」(Socialization)、「表出化」(Externalization)、「結合化」(Combination)、「内面化」(Internalization)から成り、知識ワーカーたちの体験が共同化されることで言葉へともたらされ、組織の「知」にまで成長し、それが個々人に内面化されることで、それに関わった人びとがひと回り大きく成長する……というプロセスを表わしています。
さらに著者たちは、こうした知識による価値創出がおこなわれる「場」についての理論への展望をおこなっています。そこでは、アフォーダンスや現象学、M・ポランニーの暗黙知の理論や、西田幾多郎の場所の哲学などとのつながりが示唆されていて、おもしろそうに思えます。ただ、その内容は十分に展開されておらず、もどかしく感じました。
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なんとなく読んでみたが、畑違いでも全く得るものなし……ということはなかった。
一般論やグローバルな視座での話をしておきながら、終盤も終盤において、通俗的な理解のもと各国の哲学者を挙げながら、(ページ数にして若干ではあるが)日本特殊論を示唆するのは極めて興味深い。
こう言ってよければ、PLANETS 8のようだ。
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自分の組織への適用エクササイズ。
狭義のナレッジマネジメント:知識の共有・移転・活用
+知識ベース事業
+知識経営組織、組織デザインとリーダーシップ、組織改革
・知識創造プロセス
暗黙知
↓ 共同化 (創発場)
暗黙知
↓ 表出化 (対話場)
形式知
↓ 結合化 (システム場)
形式知
↓ 内面化 (実践場)
暗黙知
以上を、個人、集団、組織の各レベルで
・分類
知識資産の把握、議論、活用のための分類
構造的分類
機能的分類
ビジョンの把握、議論、活用のための分類
意味的分類
・観察→定義→分類→仮説(測定のための)→活用→検証→フィードバック
・ハイパーテキスト型組織
自律的な知識創造プロセスをまわす
発展的、多元的、動態的
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知識を第五の経営資源と位置づけ、知識を中核に据えた組織経営を提起している、のだが、本の分量に比してかなり大きなフレームワークであるため、一冊だけで概要をとらえるのはかなり難しい。ものごとの整理で個別に参考になることも多く、読むべき本であることは間違いないが、関連書籍も何冊か押さえるべき。
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アジャイルの本を読んだ後、野中先生の本も積読であったなと思い出して読んだ一冊。数年前、社員の意識変革の必要性を説く上司が課題図書として挙げた一冊。
1999年の発行。出てくる固有名詞やネット社会の進み具合とかからはちょっと古い話かと感じさせたりもしますが、製造業から知識産業に主役が移るという予想はそうなったりして、古くても新しい。
暗黙知を形式知に変える場をどうデザインするかですね。
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やはりデカルト的思考からの脱却がなされない限り、個の自己超越、組織の形式知のブラッシュアップは困難である...。
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発刊は1999年だったが、今の時代にも適応される考えが記載されている書物のように感じた。
自社がSECIモデルで経営できているかや、知識経営のステップに照らすと道のりは遠いように見える
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SECIモデルを勉強する第一歩として手に取り、読みましたが、やや冗長です。
平易な文章で書かれているため、読みやすいのです。
ただ、頭にはあまり残らないというか、心躍る感じがなかったです。
中小企業事例を探したいと思いました。