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たぶん、究極のミステリー小説。なんたって被害者は「2万年前に死んでいる」「それも、月面で」これでなんとも思わない人は、もう本なんて読まなくていい。これだけを聞いても読みたくなる・・・それでこそ本読み屋♪
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とんでもない本を読んでしまった!と、1読目。2度目でさらに深い感動に包まれて、それはずーっと変わることなく永遠に・・・・・。 SFミステリーの大傑作。
1993年
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最初の方は物語世界と主人公を描き出すために費やされており、正直それほど食指の動く内容ではないのですが、最後まで読み終えるとそのすべてが意味のあるものとなってきます。
物語が俄然面白くなってくるのは、月面で仮称<チャーリー>という五万年前の人間の死体が発見されたあたりからです。物語時点よりも進んだ技術を持っていたのではないかと推察される文明の人間<チャーリー>は一体何者なのか?五万年もの昔に、宇宙服を着て月面を歩けるような人間がいたのは何故か?彼はそもそも地球人と同じ人種なのか?それとも全く違った星からやってきた異星人なのか?
彼の遺体と所持品を元に、世界中の有能な科学者・技術者達が協力して<チャーリー>の謎に挑んでいきます。
しかし謎は謎を呼ぶばかり。さらには木星の衛星であるガニメデからは2500万年前の宇宙船が発見され、より一層事態は混迷を極めていきます。出される様々な仮説、仮説、仮説。その立証。どの説明も何かが足りない。どこかに矛盾や説明できないところが出て来ます。
そして証される驚愕の真実!・・・こう書くと、『衝撃の結末』やら『驚愕の真実』をうたい文句としながら、実はかなり強引な結末であったり、やりすぎてむしろしらけるような結末であったり、あるいは名前だおれてあったりする作品と同列の安っぽさが出てしまいますが、本当にその結末はすばらしいなあと思いました。なにしろ、それまで出されてきた情報をきちんと集約し、それまで提示されてきたすべての謎をまとめる『これしかない結末』でありながら、読者を驚かせる内容になっているのです。
そして素晴らしいのがタイトルです。物語の終盤で、タイトルの意味がすとんと胸に落ちます。
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月面で発見された宇宙服を身にまとった遺体。地球人にしか見えないその遺体は、年代測定の結果、1万5千年前のものであることが判明する。謎が解明されると同時に新たな謎が浮上する。冒頭から終わりまでひたすらに面白い。珠玉のSFです。
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SF。翻訳モノのせいか、ちょっと文章がまわりくどい気もする。でも、ミステリの趣もあって面白い。月の謎については、予想が当たっていたのでちょっと嬉しかった。
ただ、腑に落ちない点もあるのだけれど、続編を読めば解決されるのだろうか…。
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ハードSFでありながらミステリー小説。どちらにしても素晴らしい。散らばった複線がきちんと集約されていくさまは見事で溜息がでる。
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ハードSFでありながらミステリー小説。どちらにしても素晴らしい。散らばった複線がきちんと集約されていくさまは見事で溜息がでる。
(ID失念の為再録ごめんなさい)
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読書好きの方が集まる掲示板でオススメされていたので読んでみた作品。久々の翻訳物で最初はてこずったけど、読み進んでいくうちにどっぷりはまった。そしてあのラスト…。やはり衝撃。
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ホーガンの実質デビュー作。ハードSFの傑作でしょう。月で見つかった宇宙服を着た死体。調べてみるとその死体はなんと死後5万年も経っていた。地球に文化の痕跡もない5万年前ですから、当然これは地球人ではなく宇宙人かもしれないと疑われますが、どう見ても地球人。最先端の科学を駆使してその正体を調査する主人公たち。説得力のある仮説があらたな発見により覆されるのを繰り返す中、木星で超巨大な宇宙船が見つかり…
と言うわけで、宇宙人の侵略や、宇宙空間での戦闘が行われるでもなく、謎解きに奔走する人々。一つのアイディアによってこんなにも我々の想像力を刺激し、ワクワクさせてくれる。もっともSFらしいSFと言って良いでしょう。
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はじめて読んだSFと言えるかもしれない。
月面で発見された真紅の宇宙服をまとった死体の分析とそこから生じる謎の解明を軸にしたストーリー。謎が謎を呼ぶ展開。良い作品を読んだときに感じる感覚をラストで味わえた。
第12回星雲賞受賞
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ラストで思わず鳥肌がたった。三部作だが一巻だけでストップするのもアリ。
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もし、月探査に行った人類が、そこで宇宙服をきた正体不明の死体を見つけたらどうなるのだろう。とてつもないスケールのミステリーの始まりである。
人類が月で赤い宇宙服の死体を見つけた。その死体を調べた結果、とんでもないことが明らかになった。「彼」は五万年も前に死んでいたのだった。非常に人類に酷似した肉体をもつ「彼」。「彼」は地球人なのか、それとも異星からの訪問者なのか。人類は「彼」の謎をひとつずつ解き明かしていく。しかし、新しい発見は、また新たなる謎を呼ぶ…。
まさに壮大な謎解き。それが非常に理論的・科学的でとてもリアリティに満ちている。やっぱり、ハードSFも面白いなと思わせてくれる。
まったくもってゾクゾクする。ラストなんかは実に鳥肌ものである。すごいを通り越して怖くすらなってくる。
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ジェイムズ・P・ホーガンの代名詞の感があるな〜。70年代後半に書かれたSFですが、まったく色褪せてない。読むたびにワクワクしますね。「巨人たちの星」シリーズと呼ばれる四部作の一作目。シリーズ1作目が1977年、四作目が1991年。面白いモノは時代を感じないものですね〜
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陳腐な表現だが、これぞまさにScience fictionだと言わざるを得ない。宇宙が舞台であるとか、科学者が主人公であるとか、宇宙人が登場するとか、SFとはなにか?って言うレベルじゃねーぞ。科学、特に実在論は単純で美しい理論によって物事の背景に隠された実在に迫ろうとする学問であるが、この作品はまさに科学的で「単純な」理論に基づいて展開されている。そこには矛盾も理論の飛躍も無い。物語の根幹となる唯一のfiction部分は「月面で5万年前に死亡した宇宙飛行士の遺体が見つかった」「その後、木星の衛星で2500万年前の宇宙船の残骸が見つかった」この2点だけである。これを、いかに単純で美しい理論で現実世界と関連付けるか。もちろん荒唐無稽な展開も娯楽作品としては楽しめるが(銀河ヒッチハイク・ガイドシリーズなど)、この純然たる理論武装が正統派SF作家の手腕でありSF作品の面白さである。そしてその理論を解き明かしていく、というミステリの要素それ自体が科学の目指す所でもある。読者が二重の意味で「科学」を体験できるほど物語としての完成度も非常に高い。30年経った今でも「読み継がれるもの」には、作品そのものにも物語が生まれる。
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月面で発見されたヒト型の死体。調べてみると、なんと5万年も昔の物だった。人類が存在しなかった時代なのに、何故!?其の謎を解明すべく、科学者など様々なスペシャリストが招集され、物語が進んで行きます。その殆どが宇宙ではなく地球の極狭い研究機関で行われるという、珍しいミステリアスなSF。秀逸なストーリー。ホーガンの代表作とも言えるかも知れないですね。
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月面調査員が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。綿密な調査の結果、この死体は何と死後五万年を経過していることがわかった。果たして現生人類とのつながりはいかなるものなのか。やがて木星の衛星ガニメデで地球のものではない宇宙船の残骸が発見された……。
ハードSFとして、私が今までで一番感動した作品です。
SFですが、ミステリーでもあります。
謎を解いていくと、そこにあるのはコペルニクス的転回。
その後、更なる大どんでん返し!
謎のオープニングとエンディングが繋がったときの感動。
5万年前という悠久の時を一瞬にしてゼロにされた気分がします。
翻訳ものが苦手な私ですが、すぐに慣れて読めました。翻訳ものは作者の力量だけじゃだめなんですよね。
+訳者の力量が必要なのですが、これは本当に大傑作だと思います。