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世界各地の「長寿食」研究の成果を一般向けに公表
2001/01/24 18:08
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投稿者:青木みや - この投稿者のレビュー一覧を見る
WHOの健診で世界各国(25カ国60地域)の栄養調査を行い、「長寿のグルメ」推進のために奔走する家森教授が「長寿食」の研究成果を一般向けに公表したのが本書。家森教授が勧める「長寿食」とは、低塩低脂肪で大豆・豆類(大豆イソフラボン)や魚類、野菜(不飽和脂肪酸、食物繊維、抗酸化物質)が豊富な食生活。この理想的な食事を摂っているのが沖縄だ。だがその長命も食環境によって変化する。沖縄からハワイに移住した人とブラジルに移住した人を比べると、ブラジル移住の人はハワイに移住した人より短命になっているという。ブラジル移住の場合、脂肪分の多い牛肉の摂取量や岩塩の使用量が増えているのだ。
各地を見てきた家森教授は、長寿食は一形態ではないし、「遺伝よりも環境」が寿命を決めるという。
シルクロードのホタンではコレラが猛威を振るい、タンザニアのマサイ族には魂の血を持ち出されたと激怒された、スイスのチューリッヒでは検体のサンプルをなくすなどのフィールドワークの苦労話や各国の食文化もあわせて興味深い読み物になっている。
ちょっと気になるのは、ネパールのナムチェバザールやハワイにタウリンの粉末や大豆たんぱくや大豆イソフラボンを持ち込み、食べて貰っていることだ。そういうものを食べる習慣のないところにそういうものを持ち込み栄養改善しようという意図は分かるのだけど、調査隊が去った後はどうやって供給され、その代金はどうなるのだ?その辺りのことも書いて欲しかった。「健康」や「長寿」のために食文化を無理に変えさせる必要性がどこまであるのか、という疑問も少し。
【初出】
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