万画の王様石ノ森章太郎追想作品集 みんなのレビュー

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投稿者：みなとかずあき　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

1998年に亡くなった石ノ森章太郎を追想した作品集。2000年に出版されている。
他の追悼集とは異なり、夫人と2人のご子息の文章が掲載されているが、それ以外はほとんど石ノ森のマンガが収められている。
その収められているマンガ作品もデビュー作から晩年のものまで11作品（エッセイが１作ある）になるが、デビュー作はともかく他は『さるとびエッちゃん』や『秘密戦隊ゴレンジャー』のように有名というか石ノ森マンガの代表作の1つと言ってもよいようなものがあるかと思えば、『キキちゃん』とか『うしろの正面だあれ』『空港（AIR PORT）』といったものも含まれており、これらが石ノ森を追想するのに足るのかどうか。
出版社も稲門堂という、とても普段からマンガを出版しているところではなさそうだ。
「思い出の写真集」と題されたプライベートも含めた写真や、年譜、石ノ森に関連した様々なプロジェクトの紹介文も収められているところをみると、この本はきっと石ノ森章太郎の近くにいた人たちが文字通り「追想」することで纏められた本のように思えるのだが、どうだろうか。
だからというわけではないが、少し趣の異なる石ノ森作品集となっていて、これはこれで石ノ森章太郎の一側面を現わしているようで興味深かった。