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999に限らず、松本零士作品は漫画であると同時に詩です。それを僕はよく思います。999のテーマは人間の限りある命の美しさ。鉄郎の逞しさとメーテルの優しさに憧れて、そして独特の世界観やひとつひとつの物語の儚さが好きで、僕は中学時代かなり熱中して999を読んだものです(当時、地元の図書館が試験的に漫画を貸し出すようになって、そこで借りたのが999だったんですよね)。
「旅はまだ続く」という一文で終わった999が本当に連載を再会したときの驚きったらありゃしません。
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機械の体の永遠の命だけが死の悲しみから救ってくれるのでは、と考えている鉄郎の前に機械化人間の僧侶が現れる話が印象に残った。
僧侶は「長い間物事を考え続けることができるが、何千年も苦しみ続けることになる」と語りかけたけど、これは鉄郎の気持ちに一石を投じたんじゃないだろうか。
結局永遠の命があろうがなかろうが、どちらも苦しくて辛い思いをするのに変わりはないということなんだろう。
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“「あの家族の人柱がムダにならなけりゃいいのにねメーテル」
「人柱はね地球にもたくさんあったし……宇宙にもたくさんあるわ
進んで人柱になった人もいればむりやり人柱にされた人もいる」
「ぼくやメーテルも人柱にされることがあるんだろうか?」”[P.147]
「交響詩(魔女の竪琴)」
「宇宙僧ダイルーズ」
「心やさしき花の都」
「大暗黒星雲アフリカ」
「水の国のシャイアン」
「喰命聖女」
“「水棲人の住める星は少ないわ…
その星を汚ないめちゃくちゃな星にした人たちだもの
滅びるのも運命だったのかもね」
「機械人ばかりになったら地球はきれいになるんだろうか?
それとも汚くなるんだろうか?」”[P.269]
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999の物語
型がある中で
型があるからこそ
自由に
泳げる面白さ
ここまで
楽しく何ができるか
アイディアって
どうやって広げていくのか
こんなことも
考えられるんだよね
漫画って良いなぁ