紙の本
サイボーグ戦士たちの果て無き戦い
2002/02/22 23:08
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
子供のころに好きだった「サイボーグ009」、思い立って久しぶりに読み返してみました。で、驚いた。昔は、愛嬌があって個人的に大好きだった006が活躍すれば嬉しかったし(あんまりないんだよ、これが)、009は目立ちすぎ、カッコつけすぎだと一人で怒り、003の優しさ、女らしさに子供ながらに憧れた。サイボーグ戦士たちがそれぞれの能力を活かして悪者をやっつければ、それで満足でした。「やっぱりスゲーや、サイボーグ戦士たちは」と。
でも、そんな単純なモノじゃなかったんですね。悪者とはいえもとは人間、その人間の邪まな心が目覚めさせ、生み出した怪物たちと戦い続けるサイボーグ戦士たち。人間を守るためとはいえ、人間がいる限りその戦いは果てしなく続いていく…。いろいろと考えさせられる、重く深い物語だったんですね。
この秋田文庫版第1巻には、北欧神話に題材を得た「エッダ編」をメインに「グリーン・ホール編」「怪奇星編」「ディノニクス編」の4編がおさめられていて、どれもメッセージ性の強いものばかりです。特に「怪奇星編」は、サイボーグ戦士が009と私のヒイキの006の二人しか登場せず、さぞや006が大活躍を、と思いきや、これが全く活躍せず、いつものままの006でした(笑)。
マンガを読んで人の在り方を考える、などと言うと大げさでバカバカしいと思われるかもしれませんが、これを読むことでどう感じるか、サイボーグ戦士たちに人間性を問われているように思えてなりません。
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悲しい運命を背負って戦う9人の戦士たち!!いや〜冒険モノ面白い!凄いリアルなんですよね。実際にある土地や世界で。面白いだけじゃなくてちゃんと訴えかけるものもあって…流石ですね。歯が立たないよ。
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石ノ森章太郎によるいわずと知れた名作。
悪の組織にさらわれて改造された9人のサイボーグと1人の博士が悪の組織に反旗を翻し戦う話。どこかで聞いたような筋ですが、モチーフが半端ではなく時代を超えて現在にも問題を投げかけてきます。そして9人の仲間が織り成すヒューマンドラマがなんとも美しい。たかがレトロな少年漫画と侮るなかれ!
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1巻に1話を入れてほしかった・・・全23巻。何度も繰り返し読んでしまいます。彼らの平和への想いの深さに、たまらなく胸がしめつけられます。004が好きなので、彼に思いを寄せる女性たちに嫉妬したことも(^_^;) ヒルダは別です〜。
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「サイボーグ009」は、仮面ライダーとならんで、石ノ森 章太郎の作品の中でも、大好きな作品です。
完結してないのが、残念なんですが……。
途中で終わっているけど、傑作。そんな作品が多いな。石ノ森 章太?。「幻魔大戦」も、そんな感じ。
しかし、1巻目に、この「神話・伝説編」をもってくる感覚は、わたしには、良くわからないです。
なぜだ、秋田書店!!
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サイボーグ009は、ヒーローズとか世界各国から集まった能力者たちが団結して世界を救うという物語の元祖である。
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「サイボーグ009」シリーズは全く未読、アニメも見たことなかったので、この本が私と「サイボーグ009」シリーズとの初接点ということになる。内容は、割と想定外だった。印象は諸星大二郎の「妖怪ハンター」。
神話をベースにした話からスタートしたが、これで23巻まで行くのかな? 後続を楽しみにします。
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石ノ森章太郎先生の代表作のひとつです。
先生の描かれる作品にはどこかしら切なさや物悲しさがあります。
サイボーグの身体と人間の心、彼らの戦いは続きます。
個人的には文庫本版では9巻からにあたる、ヨミ編が一番好きです。
3度もアニメ化し、人々を魅了した作品ですので機会があったらぜひ読んでほしい作品です。
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石ノ森氏の代表作。
主人公は島村ジョーと呼ばれる日本人と外国人のハーフの少年。
連載当時の物語の導入としては異例の始まりで、少年院を脱走中に黒い幽霊(以下ブラックゴースト)に誘拐されてサイボーグ(試作体)にされてしまう。
ブラックゴーストの研究所で目覚め、他の試作体(以下00ナンバー)であった仲間と共に研究所から脱出し、一先ず逃亡の生活を送るが、匿ってくれた人や知人への被害から次第にそれぞれの正義感や不幸な人・悲しみを増やしたくないという考えや、ブラックゴーストを倒そうと仲間達はまとまっていく。
また、この作品は戦争批判や人間のエゴイズムなどがしっかりと描かれている。(現代では表現規制されている部分もあります)
主人公達を改造しながらも、自責の念にとらわれていたギルモア博士が、脱出の首謀者として冒頭で描かれており、改心したと読者に思わせるが、ストーリーが進んでいく内に科学者としての探究心と親心・厚意が作中で00ナンバーに悲劇を生んでいるシーンがあったりと、読めば読むほど、話が深い。
最終章を描き始めた時、作者の意向で膨大な構想を整理する為にと連載が休止する。
多くのファンにジレンマを起こさせたが、その構想が全て形になると信じて疑われなかった。
だが、それが形になる前に、病死された。
ちなみに構想はノートに残されており、息子さんが小説に書き起こしているが、あまりにもオリジナリティが溢れ過ぎ、解読が進まないとのこと。
(資料館で見ましたが、確かにあれは本人にしか分からないと思いました)
ちなみに個人的には004が一番好きである。
仲間内で機械化率が一番高い彼は、自分に埋め込まれている人間以上の力を発揮させる機械と、人としての意識の葛藤に悩まされている描写が多くあり、そこにとても共感させられる。
「サイボーグ009」という作品がただの少年漫画として見るには実に惜しい作品だと思う。
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私はサイボーグ009の原作第1巻を開き、読み始めたと思ったら、主人公たちはすでにラスボスを倒していた…。な、何を言っているのか分からないと思うが以下略。編集方針おかしいだろ!「ラスボスを倒し、その後…」の短編集をなんで1巻に持ってくるのか。最初の巻から順番に読まなきゃいけないと思っていた私が馬鹿でした。
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1996年刊(初出年不明)。「エッダ(北欧神話)編」「グリーン・ホール編」「怪奇星編」「ディノニクス編」の4編。神話を背景とする作品も含まれるが、やはりSF色は強い。また、本巻作品群は、00ナンバー自身の悲劇の面は薄い。解説は日本サンライズ版アニメーション「サイボーグ009」監督の高橋良輔。確かに、著名作品の復刻文庫本たる以上、掲載年代順の方が良かったと思う。ただ、高橋版009の宇宙樹編の元ネタらしきエッダ編やディノニクス編など、解説者を考えれば外せない作品群がチョイスされているな、とは思う。
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私のバイブルです。
平成版のテレビシリーズや映画も観ました。
(旧と新はなかなか視聴する機会がなく見れていませんが…)
高校生の時、ちょっとしたきっかけがあって学校の図書室に置いてあったのを読んでからアニメを見てハマった作品です。
本気で恋するほど004のことが好きで、もう長いこと彼に恋しています。
だいたい一話完結形式で物語が進んでいくのですが、この秋田文庫版は話の時系列がバラバラ?のようです…違和感を感じることなく読んでいましたが。
私がSFとヒューマンドラマに本気で興味を持ったきっかけの作品です。
作者が亡くなっている為未完なのが惜しいですが、墓場まで持って行きたいほど大好きな作品です。