紙の本
初期の作品も含んだ短編集
2001/11/01 22:39
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投稿者:ポーリィーン - この投稿者のレビュー一覧を見る
デビュー作「ちょっと不思議な下宿人」や毛虫と蜘蛛のせつない友情を擬人化して描いた作品など、少し風変わりで楽しい作品が詰まった短編集。
紙の本
デビュー作を含む初期短編集
2002/03/03 17:40
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投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者のデビュー作を含む、初期の短編13作を集めた短編集。
昆虫や動物を擬人化して描いていたり、サスペンスっぽいもの、SFっぽいもの、ファンタジーっぽいものなどバラエティにとんでいて飽きがきません。
掲載雑誌を見てみると、1作を除いて全てが少女マンガ雑誌。少女マンガというと、男と女がくっついたの離れたのばかり、それが悪いというワケではないんだけど、あんまり興味が持てないと思っていた私(モテないヤツのヒガミかな)の、大きな勘違いを訂正してくれた1冊です。
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吉田秋生さんと言えばヘビーなもの、学生ものが多いけど、この一冊は味わいのある作品!おばあちゃんから聞く昔話のような・・・・
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しっとりとした作品集というイメージ。
非日常を描いているのに、日常的で人間的なキャラクターを分かりやすく描ける方だと思いました。
吉田秋生さんの描く作品がお好きな方なら、読んで損はないかと。
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せつない友情「風の歌うたい」、
デビュー作「ちょっと不思議な下宿人」など
初期短編を含む、珠玉の13ストーリーズ。
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吉田秋生さんの幻想的な初期短編集。13作品収録。
物語の終わらせ方が上手く、最後の1コマをとても大事にしていると感じた。
どの作品も切なさや温かさを感じさせるが、私は表題作と「ヨナの千夜一夜物語」が特に好き。
後者では「夢みる頃をすぎても」の登場人物がスターシステム的に登場。
また、端々に「社会的なもの」や「立派とされるもの」への批判意識や揶揄が垣間見られる。
作者はハードなアクションから思春期の物語まで幅広い作風で怖ろしく高い完成度の作品を描くストーリーテラーだが、同時に無頼派的な素養もあるのかも。
あまりエッセイ漫画を描いている印象は無いが、それもきっと上手いのではないだろうか。
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ほんわか。
恋愛モノにおける男性主人公がかなり好み、とはBANANA FISH以来、思っていたのだけれど、
男性キャラに限らす、吉田秋生のギャグっぽい絵が大和和紀に似ているから、この人のは安心して読めるんだ、ということに気付いた。
大和和紀の『はいからさんが通る』は古典(むしろ聖典)ですから。
短編集で、まぁなんてことはなくかわゆい。
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「櫻の園」とか「BANANA FISH」のイメージだったけど、初期はこんな可愛い絵柄だったんですなー。
話もとても少女漫画っぽくてかわいらしい。
でもいくつかある擬人化話の中でよりによってゴキの擬人化をする辺りが、この人らしいっちゃらしいんだろうか…?
五木、いいなあ。
毛虫にしても日本オオカミにしてもゴキブリにしても、単なる擬人化にひとひねりあるのが好き。
女郎蜘蛛と蜩蝉(ヒグラシゼミ)はすごくいいキャラなんで他の作品にも出てこないでしょうか。こないかな。
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学生時代だったろうか、吉田秋生著作集『十三夜荘奇談』を読んで心に残ったのが、「風の歌うたい」と「十三夜荘奇談」の2編だった。女郎蜘蛛の下に飛び込んできた小汚いちび毛虫、2匹の奇妙な共同生活が始まり、やがてちび毛虫は見事な成虫となり旅立っていく。生命の連鎖と意味について考えさせられる味わい深い「風の歌うたい」。突然人間になって現れたゴキブリと住人とのやはり奇妙な共同生活を通じて、人間の心の機微を映し出す「十三夜荘奇談」。いずれも短編ながらユーモアと情感に溢れた作品である。著作集は現在品切れで入手困難だが、両編ともこの小学館文庫に収められている。
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「ぼくは前から自分自身がとてもみじめでみにくい生き物だと思っていました だからいつも別なものになりたかった」
「役に立つとか立たないとかって それいったいなんなんです? お願いだからそんなふうに言わないでください あんまり悲しいじゃないですか」
(十三荘奇談)
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デビュー作の『ちょっと不思議な下宿人』などショートストーリーを13作集めたもの。
昔の漫画家さんって、少ないページでしっかりと物語を紡げる人が多いよね。
だから、長編になっても飽きさせずに小さなヤマをつくりながら、大きな流れで話を進められるのかな…。
いろいろと時代を感じた物語でもありました。
学園闘争とか、我が家の女性陣も知らない時代だもんな~(笑)