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紙の本
胸を締め付けられる思い
2001/01/18 01:56
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:emis - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品は、「くらもちふさこ」という少女マンガ家さんに心酔するきっかけとなった作品です。この作品がマーガレットに連載されていた当時、私は中学生。
お話は、主人公の少女が中学1年生から、浪人生を経て大学に入学するまでの成長を描いていました。その中には、先輩への淡い憧れや初恋、同級生の男の子への片思いを軸に、恋愛だけではなく友情を通して一人のコンプレックスの強い少女が一歩一歩階段を昇るように成長して行く姿が描かれていました。
多感な中学生時代だったので、毎回毎回はらはらしたり、主人公の気持ちになって泣きながら読んだり、本当に主人公の少女が身近に、自分自身か友人のように思えたものでした。
それから?十年…。今読んでも、この物語の瑞々しさは変わらないのに驚きます。当時リアルタイムで読んでいた、少女の自分が蘇り、胸が締め付けられるような思いでした。
時代を経ても変わらない不朽の名作だと思います。
紙の本
あなたが10代だったころ
2002/11/14 00:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:じゃりン子@チエ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「はたちをすぎると人間ってほとんど変わらなくなるんだよ」
というようなことを両親が言った。いや、両親だけでなく、色々な人がこんなようなことを言っていた気がする。おそらくそれはある程度正しいのだろう。どうしたって10代の時のように変化して行くのは難しい、と想像できるからだ。
「おしゃべり階段」は、徹底して10代の物語である。天然パーマがコンプレックスで自分に自身がない女の子が、中学を卒業し、大学にはいり、恋や友情を通して成長してゆく。まるで階段を一歩一歩上がるように。
「いつだって 今の悩みがいちばん」
一浪を経た受験勉強のさなかに主人公が言う。名ゼリフだ。常に不安そうな目をして、その時々の悩みの重さと格闘する主人公の様子は、いじましくて、ちょっと甘ったれで、だからこそ強い共感を呼ぶ。間に挟まれるセリフはシンプルゆえに直球で、忘れがたい強さを残す。
「そうか新校舎で鉄筋だから(声が)ひびくんだ そうか…」
「あたし あのころとちっとも変わってないのよ でも…」「コンプレックスが減ったのかもしれない」
「その時むだだと思っても あとでけっこう役に立ってることもあるんだぜ」
「遠い未来に見つけるものが 今のあたしにわからないように」
ひらがなを効果的に使った柔らかいセリフが、ふわふわした印象の絵とは対称的に、かっちり構成されたコマ割の中で響く。名作だと思う。
しかし、20を越えてから読んだせいか、どーしても物語にのめり込めない。すでに階段を上がってしまったからなのか? それとも、それだけ作者が10代の限定的な時間を正確に描写していると言うことなんだろうか? ある年代以上の人間に、過去の記憶として物語を認識させてしまうほどに。いや、これは作品の質とは全く関係のない感情なのだが。そんなわけで評価保留に…。
でも、悩み多き中学、高校生が身近に居たら、確信を持ってこの本を薦めると思う。平凡な日常の中から生まれる感情を、これだけの普遍性をもって描写しているマンガはなかなかお目にかかれないだろうし。うーん、勿体ない。10代のうちに読みたかった…。
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