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紙の本
苦労人男子の饒舌なモノローグ
2021/09/25 14:31
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投稿者:休暇旅行 - この投稿者のレビュー一覧を見る
くらもちふさこといえばモノローグに頼らない禁欲的な漫画家なのだけれど、そんな作者が饒舌なモノローグを解禁した一作限りの長篇。その意味では明確に傍流でしかない作品だが、これがどうしてなかなか、極上にうまいんだ。キザで苦労人の男子高校生と周囲の女子男子が織りなす、とにかくかわいい青春グラフィティ。主人公の境遇は結構辛いけれど、言葉にせずに抱える他のくらもち作品の登場人物たちとは違って全部表に出してくれるから、どこか明るい印象を与える。その他の登場人物も、くらもち作品にはめずらしいほど開放的。
紙の本
情けなさがまた、よかったり
2002/07/05 22:53
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投稿者:ポーリィーン - この投稿者のレビュー一覧を見る
暗くて地味でもっさりしていた主人公・雑賀喜由が、年上のおっとりした葵に好かれたことから一転、人生が上向いてくるストーリー。あまのじゃくな女の子に心が揺らいだり、友達にお金を貸したものの本当に返してくれるのか言うに言い出せなかったり…情けなくも等身大な主人公の姿に親近感がわき魅了されてしまいました(HP作りました)。
紙の本
ついてない男の人生が大逆転
2002/06/28 18:47
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投稿者:みこけん - この投稿者のレビュー一覧を見る
父親は狂言自殺に失敗して亡くなり、母親は幼い頃に浮気で
家出、育ててくれた祖母も亡くなり、一人寂しくバイトしなが
ら高校に通う雑賀君。そんな彼のもとに顔も名前も覚えのない
一学年上の葵さんがバレンタインデーに手作りケーキを持って
やってきます。今までつきの無い人生だった経験から彼女を怪
しく思い、またいつも彼を冷たくあしらう同級生の女の子が気に
なっていることもあり、素直に喜べない彼。
でも彼女は彼に幸運の人生を運んでくれる女神だったのです。
くらもちふさこさんの漫画はインパクトのある絵、キャラクタ
ーの面白さ、ストーリー展開の切なさ、どれも本当にいい!!
高校生の頃ボーっとなってしまうほどのめり込んでしまった作
品です。今時の女子高生もボーっとなってくれるのでは?
紙の本
青春のほろ苦さ
2002/07/26 21:16
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投稿者:ピッコリーズ - この投稿者のレビュー一覧を見る
母親は蒸発、父親と祖母にも先立たれ、一人で生活する高校生の雑賀喜由。ツイてない人生だった彼がある女の子に出会い……。
軽快な感じの漫画かと思い読んだら、想像していた話とは随分と違い、重みのある内容で驚いた。学生時代には、やたらとくっついてまわる恋愛や友情について、深く分かりやすく描かれていて、ほろ苦さのようなものを感じ、切ない気持ちになった。
恋人が時には姉のように、妹のように、母のように、そしてまた恋人に戻る……そういうのなんだか素敵だなと思う。こういうのが理想だと感じる男の子は、きっとたくさんいるんだろうな。
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