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パラサイト・イヴ (あすかコミックスDX) みんなのレビュー
- しかくの (著), 瀬名 秀明 (原作)
- 税込価格:968円(8pt)
- 出版社:角川書店
- 発行年月:1998.3
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コミック
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紙の本
生物起源のロマンについて
2000/08/02 07:58
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投稿者:伊藤克 - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前、映画で有名になったおり、原作を読んでいたので、ストーリーは判っていたが、それでも興味を引く一冊である。残念ながら、映画は見逃してしまった。単行本で読んだ時には、サスペンス的面白さと、主人公の心の葛藤が印象的だったが、漫画で見ると主題が違うようだ。
印象的なのは、細胞(動物の)とミトコンドリアは別の生命種であった、という仮説が良く描かれている事である。この仮説は、ミトコンドリア(この物語の主役)が宿主である細胞とは別の遺伝子情報を持っている事に由来する。パラサイトイヴの本の中では、太古の世代に、ミトコンドリアが動物細胞(の種)に飲み込まれてしまった、という定説(仮説)を覆して、実はミトコンドリアが宿体を制御して進化を促したという仮説をたてている。
これは壮大な生物ロマンではないか。この部分を単行本で読むと、生物学の専門用語が頻繁に現れるため、つい主題を見逃してしまいがちである(見逃していた私が情けないが)。難しい題材を分かり易くみせるのは漫画の得意とするところだろう。
ところで、単細胞生物として誕生してから35億年かけて動植物は進化してきた。この35億年の重みがある自然(形態)を、誕生してまだ200万年にも満たないといわれる人類が破壊しようとしている。それは許される事ではない。我々はよく、”自然と共存しよう”というがそれはおごりで、人が自然に育まれているのではないか。植物を主体とする自然が破壊されれば、人類に限らず全ての動物は絶滅するに違いない。地球を、その中に含まれる全ての生命を包含した一個の生命体だと仮定すると、地球環境を破壊し続ける人類はガン細胞の様なものではないか。それだけは避けなければならない。
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