紙の本
陰陽師=問題解決屋?
2002/05/11 12:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まさあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、陰陽師 安倍晴明と笛の名手 源博雅が奇怪な数
々の問題を解決していくというストーリーになっています。
閻魔大王(泰山府君)や神様などは結局名づけること(呪)
によって現実に存在するものになるという所があり、そこに
すごく感心しました。また、「手をひく人」のところで、
川の増水により橋が流されてしまうことを防ぐために人柱
(人間のいけにえ)を捧げようとするある陰陽師の解決策
があり、それが、ある夫婦に災いをもたらすきっかけになって
しまうのですが、最終的にこの問題解決屋晴明は、紙の人形
を埋めることで同じ効果を発揮させてしまいます。晴明は
優れた陰陽師であるとともに、その思考は優れた問題解決屋
なのではないかと感じました。
投稿元:
レビューを見る
陰陽師って、今でこそ巷に色々な形で溢れてますが、“発掘”したのはこの人なんだよな、すごいなあ、としみじみ。会話のリズムというかテンポというか・・・独特の空気が良いです。芦屋道満はじめ、普通だったら悪役に当てはまるであろう人々でさえ、何だかお茶目。飄々と平安を生きる清明の生き様そのもののような小説でした。
投稿元:
レビューを見る
(三巻がなくて、四巻から読んだのが、ちょっと残念だけど)
相変わらずの二人。 いつもほろほろと酒を飲んでいる。
呪(シュ)がかかっても『どうも、まあ、そういうことになってしまったらしいのだよ』と答える博雅。 やっぱり大物だ☆
そして、彼の隣には『いくらこぼれ出てきても、わずかながらも減ったようには見えない』才の持ち主、晴明。 やっぱり当代一に違いない☆
作品の中で、この二人に囲まれ、さまざまな妖異を追体験できるのは、なんて楽しいことだろう。
それにしても、『涅槃経』とか出てきて、ためにはなるのだけど、あたしの知識じゃ追いつかない。 勉強不足だなぁ。。。
投稿元:
レビューを見る
どっぷりハマって、夢枕獏『陰陽師』第4巻。人の心の中に沸き起こる恨みや憎しみの気持ちが鬼や怨霊を生む。「泰山君府祭」「青鬼の背に乗りたる男のはなし」がとくに好きかなー。
投稿元:
レビューを見る
もっと理屈っぽいのかと思ったけど、いわゆる魔法っぽい「陰陽師」。シリーズ内で初めて読んだけど、読みやすいし面白いです。
投稿元:
レビューを見る
【陰陽師 付喪神ノ巻 2001年11月5日読了 書籍 文藝春秋社】
【陰陽師 鳳凰ノ巻 2001年11月6日読了 書籍 文藝春秋社】
実は、まだ読んでなかったんですね〜〜〜(汗)。
二冊とも、陰陽師 安倍清明と源博雅が登場する、短編連作集。
前ニ作を読んでから今までかなりタイムラグがあって、どういう語り口だったか忘れてしまってましたが、読んでみると。
ああ、そうそう!
清明と博雅の二人が出会う事により、諸々の呪を払うアクションへ続いて行く(そうなんよ。どちらかだけの出来事だけでは話は進まないのだ。二人が出会って、酒なんぞを酌み交わして、ふにゃふにゃするという儀式(だよね)があって、話が展開していくんだよね〜。面白い)それを短編小品でするりと読めるのがイイ感じでした。
最後のおちが、結構ほろりときてね。
それに、久しぶりの獏センセイの文章も重力が軽くてイイテンポで。
やっぱりいいな〜〜♪
投稿元:
レビューを見る
陰陽師といえば、やはり夢枕獏さんのこの小説かと。
短編の集まりなので読みやすいといえば読みやすいですが、文章的に人を選ぶかも?
ファンタジーよりリアルに近いと思ってもらえればいい、かも…?(自信がない)
しかし個人的には好きな小説なので是非、陰陽師に、安部晴明に興味がある方は読んでもらいたい。
これもシリーズってことでこのひとつだけ抜粋ってことで(笑)
投稿元:
レビューを見る
漢神道士 が此の中で一番好き。
手を引く人 も微妙に。
最終章の清明と道満が帝の前で方術比べをする というのは非常に微妙だった。
そんな簡単に人前で比べられるような域じゃ無いと思うから。
他の作品(陰陽師シリーズ)に比べると、あまり面白くなかった。
投稿元:
レビューを見る
陰陽師シリーズ第4弾。
前回のドロドロさはあまりなくなってるので、
ちょっと軽い感じがしました。
投稿元:
レビューを見る
2010年2月23日読了。2010年40冊目。
あいかわらず面白い。
読んだ後のほっこり感が良い。
投稿元:
レビューを見る
2002年10月17日読了。以下、過去の日記から抜粋。
『海辺のカフカ』を次の人に無事回すことができたので、
ようやく買っておいた1冊に手を出すことができた。
待ちに待った4作目の文庫化、これが初読である。
「ゆこう」
「ゆこう」
そういうことになった。
で、繰り広げられる晴明氏と博雅君の冒険譚。
少し切なくなる話もあり、気味の悪い話もあり、
あいかわらずの夢枕版王朝ワールドがそこにはある。
そして、それに伴うようにして行間から滲み出る味のある雰囲気。
京極氏とはまた一味違った余韻を残す一行、一行に引き寄せられる。
待った甲斐があったというものである。
今回、一番面白かったのは道満との方術比べ。
ちょうど映画の中で観た場面と重なる部分であったのであるが、
アチラが火花飛び散るライバル同士である一方で、
コチラはお互いの実力を認めた同志に近い連帯感がある。
ずるい裏工作をしようとする人間を面白がっている風さえある。
その人間関係が心地よくて、少し微笑ましい。
やっぱり晴明氏はいつもどこかで余裕でいてほしいからね。
投稿元:
レビューを見る
相変わらず酒を飲んで庭先を眺めるとこからはじまります。
映画では戦ってたような気がするけど、蘆屋道満てそんな悪者でもないのね。
投稿元:
レビューを見る
帯裏
「お、おい・・・」
博雅が、言った。
「あれは何だ、晴明よ」
見やれば、直平が跨っている女の屍体が、青く光り出している。
「さ、いよいよだぞ」
「な、何がだ」
「鬼が生まれるのさ」
晴明が言った時、むくりと、女の屍体が動いた。
両手を突いて、屍体が上体を起こした。
ざんばらの髪が、ばさりと顔にかかった。
真っ青な眼が、周囲をひと睨み、ふた睨みして、女の屍体が立ちあがった。(本文より)
投稿元:
レビューを見る
本編とは関係ないがあとがきにアイデアのひねり出し方が書いてあった。
もっとも効率の良い方法として一押しなのが
「ただひたすら精神を集中してそのことについて考えること」(p248)
産みの苦しみを感じる一文だった。
投稿元:
レビューを見る
この頃はまって読んでいる陰陽師です。
道満殿と晴明の対決が面白かったです!
狐と狸の化かしあい、みたいな。
真に受けて心配する博雅が良い奴だな~と。
個人的には萩と直平の話が好きです。
諸行無常。でもその前に直平殿はせめて萩を弔ってあげたらよかったのではないかと思わなくも内のですが…
ちょっと前に京極夏彦を読んだとき、鬼とは何だ?と言う鬼の定義がありまして。鬼は人を喰うのだ、と言う定義にああ、なるほど、と思ったのを覚えております。人ではないが人であり、人には出来ぬことを為すもの。人間の言葉の定義と言うものがこの人間の世の理を創っているのだ、と言う晴明の説明はもっともに思うのです。