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紙の本
一人って意外と楽しい!
2002/04/12 20:59
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投稿者:岡野義高 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、詩人・エッセイストで40歳目前の著者がつづった、気楽な一人暮しエッセイ、だ。
結婚しなければいけない。恋人がいなくてはいけない。友人がいなければいけない。趣味がなくてはいけない。などなど。一人で生きている人間に対する、世間様からの攻撃はすさまじい。
いろいろなことが珍しく、何でもやってみたい、という若いうちならともかく、世間や自分について、ある程度わかってきた大人なら、一人で過ごす、というのは、案外気楽で楽しい。これは、だれもが薄々感じているに違いないことだけれど、大っぴらに言うのがためらわれるようなことだ。寂しい人間だと思われてしまうし。情報あふれる時代となったけれど、自分が悪く思われたり、誤解されそうなことは、誰もいわないし、誰も書かない。
なんてことはない。情報なんてのは、けっきょく、話してもかまわないような、二流の価値しかないのだ。だからこそ、著者のように、タテマエの裏にあるホンネを言ってくれる人は貴重なのだ。本書を読んで、そんなにあせらなくてもいいのだ、とホッとした人はずいぶんいるんじゃないだろうか。
本書には、最後の話に、著者の母親のエピソードが紹介されている。父親がなくなって6年たつのだが、「誰にも気兼ねしないってのがこんなにいいものだとは思わなかった」と言うようになったそうだ。たしかにそのとおりなのかもしれない。でも、怖いような、笑えるような、考えさせられるような……。だからこそ、とびっきりのホンネなのだ。
最近は、がんばらないことのススメ、みたいな本が増えてるようだけれど、ハウツー本よりは、こういうエッセイの方がためになるし、何より、おもしろいと思う。本書は、マニュアルよりレシピが欲しい人にオススメだ。
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