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紙の本
最強コンビの第二弾、前回以上にヒートアップした二人の強烈往復書簡に脱帽。
2001/03/25 20:17
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投稿者:澤木凛 - この投稿者のレビュー一覧を見る
壇ふみ+阿川佐和子の「ああ言えばこう嫁行く」、この本のタイトルには「嫁」の字の上に×がはいっている。つまり「嫁いだり」はしないんだよ、我々は、という明確な意志が出ている非常に楽しい本なのである。
この本は基本的に交互に書く二人の交換日記というか往復書簡になっている。そしてそこに書かれているのは非常に厳しい相手へのつっこみである。前作「ああ言えばこう食う」に続いての二人の軽妙なかけあいはもはや立派な「夫婦漫才」と化している。いや、こんな風にかくと彼女たちは怒るだろう。しかし、互いが本当に相方のようになっているのが文面を通してひしひし伝わってくる。
結婚願望の強い真面目な文筆家・阿川とクールでどこか捕まえどころのない女優・壇の二人の織りなす美しくも滑稽な友情は読んでいる者達を元気づける。そこに書かれているのは等身大の彼女たちだからだ。そして、今回の作品はさらに突っ込んで彼女たちのクールな本音も出てくる。「若者、いい加減にしろよ」とかいう下りはなかなか面白かった。
二人が婚期を逃している、というのがまさしくこの本のいわんとしていることであるが(だって、タイトルからして挑戦的だもの)、それにはやはり二人でつるんでいることが絶対に理由としてあるだろう。そこには気のおけない友人同士のささやかな友情があり、それはある意味で異性よりもはるかに強い。こういった友情を越えるものが出てこない限りはなかなか結婚できないのではないか。まあそれ以前に、この強烈な個性の二人に挑もうとする勇気有る男性がいればの話であるが。
しかし、この本を読んで私は二人の女友達の顔が浮かんだ。誰とは書かないが、彼女たちも限りなくこの状態に近い「のり」がある。結婚願望はあるが、それ以上に今の生活を謳歌している。このままの状態でいい、と思っているならともかく、早く結婚しようと思っているならこれは結構深刻な状態である。案外、似たような人は多いかもしれない。心当たりのあるあなた、だまされたと思ってこの本を読んでみてはどうか。それで「これはやばいわ」と思うか「ああ、楽しいそうじゃん」と思うか、それはあなた次第である。ただ間違いなく読後に幸せな気分になれるだろう。そんな力強さをもった往復書簡なのだ。
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