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紙の本

事典?

2023/10/01 08:15

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:マルクス・アウレリウス - この投稿者のレビュー一覧を見る

事典というより本格的なギリシア通史。特に近現代ギリシアについては記述が分厚い。キプロスについても詳述されている。本丸であろう古代についても、著者の専門である考古学は勿論、取り上げられている部分の記述は的確で深い。ロドスについてなど深掘りされていて興味深い。惜しむらくは、ビザンツ等のギリシア中世の部分が少ない事。長いギリシアの歴史を1冊にまとめるには取捨選択はどうしても必要だし、著者にビザンツの専門家を加えなければ満足な出来にはならないだろうからやむを得ないが。しかし、ギリシアへの愛と興味がある人には、その思いをさらに掻き立ててくれる良書である。

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紙の本

古代が身近に存在する現代の国ギリシアが見えてくる。

2000/10/25 00:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:井上真希 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 英語やフランス語で「私にはちんぷんかんぷんだ」と言う時に、直訳すれば「それは私にとってギリシア語だ」と、ギリシア語は難解なことの代名詞として使われる(フランス語の場合は、ヘブライ語、中国語、代数も同じ)。
 古代から25世紀にもわたって使われてきた言語は他にはないが、長らく維持されてきたのは古典ギリシア語という文語であって、現代ギリシア語とは発音も正書法も異なる。

 と、ここまでは何となく知っていたが、19世紀に公用語をめぐる議論がわき起こって、口語をベースとするディモティキ(民衆語)派と、口語と文語を人工的に折衷した言語を支持するカサレヴサ(純正語)派とが対立する二言語併存状態が1976年まで続いていたとは、本書で初めて知った。
 学校で教わるのは古典ギリシア語とカサレヴサ、公式文書や新聞、雑誌、学術論文はカサレヴサで書かれたが、会話はもちろん口語のディモティキ。しかも、このカサレヴサが、日常的な言葉も古典語に近い人工語で表し、どの程度まで古典語に近づけるかは個人によって度合いが異なったので、ひとつの概念に対して多様なレベルの言葉が作られたとある。例として、「お金」+「箱」で「金庫」、「大地」+「りんご」で「じゃがいも」(これはフランス語もそうだ)が挙げられているが、自分の無知を省みず他の例を勝手に想像するなら、「鉄」+「翼」または「空」+「船」で「飛行機」といったところだろうか……。なぞなぞならば面白いかもしれないにせよ、コミュニケーション・ツールとしては分かりにくいことこのうえないだろう。
 しかし、ギリシア人であることのアイデンティティを、ギリシア正教とともに、栄光のギリシアの遺産である古代ギリシア語に見出し、口語と折衷してまで残そうとする気持ちは分からなくもない。

 ヨーロッパ文明の基盤をなした地として敬意を受けながらも、EU各国のなかでポルトガルと経済指標で最下位を争うギリシアとは、どんな土地なのか。本書は、風土、人々の生活、国際社会での位置づけ、民族問題などを、古代と現代のふたつのポイントから俯瞰している。
 「事典」といいながら16の章から成る読み物形式なのだが、各ページの下段には関連する項目の図版や解説も載っていて、その一覧や、細分化された目次、巻末の索引を見れば、読みたいところへすぐにたどりつけ、十分に事典としての機能は備えている。

 冒頭の下段解説に、ギリシアを取り巻く3つの地図が出てくる。ひとつめはエーゲ海を中心とする周辺図、ふたつめは黒海と地中海まで範囲を広げた図、そして3つめはそれを逆さにしたものだ。同じ範囲でも、ユーラシアとアフリカの両大陸がギリシアにぐっと迫って見える。複数の視点からものを見ることの重要性をあらためて気づかせてくれるのである。 (bk1ブックナビゲーター:井上真希/翻訳・評論 2000.10.25)

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