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ちょっと待て市町村合併 みんなのレビュー
- 三橋 良士明 (編), 自治体問題研究所 (編)
- 税込価格:1,650円(15pt)
- 出版社:自治体研究社
- 発行年月:2000.9
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紙の本
市町村合併に反対する立場での合併問題についての解説書。過去の合併事例を検証する
2000/12/06 15:15
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投稿者:井上 繁 - この投稿者のレビュー一覧を見る
分権型社会を定着させ,限りある財源を有効に使って住民サービスを向上させるには,市町村合併は避けて通れない,というのが評者の基本的な考えである。こうした立場で見ると,この本の題名は挑戦的である。
三橋良士明静岡大学教授と自治体問題研究所の編による本書は,前半と後半に分かれる。前半は,「市民が検証する市町村合併のその後」として3市の合併を振り返っている。取り上げている自治体と筆者は,東京都あきる野市=山西善子氏(あきる野市政を考えるみんなの会),仙台市と合併した旧泉市=正木満之氏(仙台市議),茨城県つくば市=直江常夫氏(つくば市職員労働組合)である。
後半は市町村合併の制度とその論点を,合併に慎重な立場で論じている。和田蔵次・長野県地方自治研究センター前事務局長は,「市町村合併をめぐる財政のアメとムチ」と題し,長野県内の町村での事例をひきながら地方交付税の減額は小規模町村の合併の誘導と指摘する。三橋教授は「合併・広域行政の推進と市町村自治体の役割」と題し,平成の大合併の背景とねらい,地域での論点,合併の法制度,住民の心構えなどを解説している。
本書で記述している事実関係のすべてを評者自身が確認しているわけではないし,解釈の仕方にもよるだろう。しかし,事実とすれば合併を推進するうえでも困った問題を含んでいる。合併時の約束が反古になっているといった指摘はそのひとつである。合併時の計画は自治体の住民への一種の公約である。その約束が空手形になっているとしたら,ゆゆしき問題である。合併を進める際には,バラ色の計画を立てがちなだけに心しなければなるまい。
ただ,だからといって本書の主張のように合併にブレーキをかけるのは賛成しかねる。しっかりした自治の基盤を築くためには合併を含めた広域行政が不可欠と考えるからである。
(C) ブッククレビュー社 2000
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