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紙の本
本当かもしれない
2002/07/16 18:25
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投稿者:lady - この投稿者のレビュー一覧を見る
鯨統一郎さんの「邪馬台国はどこですか」を読んで、みごとにすべてを信じそうになったわたしは、この作品でも、最初のお話は「なるほどな」と納得してしまいました。
というよりも、あとがきを先に読まなかったので、まじめな本だと思ったのです。まさに「邪馬台国はどこですか」の謎を、実に合理的に解決していて、わたしたちのとおーいご先祖さまも、いまとかわらない性格だったのね、と親しみを感じてしまいました。
NHKの大河ドラマでも、日本の歴史に興味をもてますが、この本で、いろいろな時代について読んだことで、ほかの歴史の本も読みたくなりました。
読書のはばが広がって、感謝です!
紙の本
偽史なのにタメになる
2002/01/18 03:00
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投稿者:ミオメロディ - この投稿者のレビュー一覧を見る
偽史なのにタメになるのがこの本の不思議でいいところ。これはやはり、著者のけっこう根がマジメなところが働いているのだなあと思う。あとがきに“思いっきり歴史で遊んでみた”とあるのだが、歴史が進むにつれ、けっこう読ませるのである。著者の場合、時にはパロディの悪ノリのしすぎで、オヤジギャグのようにおもしろくなくなってしまうことがあるが、マジメさを根底に残した本はこのようになかなかいいのだ。
紙の本
ホントとウソの境目は。。。
2000/10/26 01:40
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投稿者:KON太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴史順に14のお話が登場する。
「ふむふむ、へー、なるほどね」
と初めは納得するのである。
ところが、よくよく考えてみると何かおかしい。
というのは、歴史上の事実が、いつのまにか、作者の空想物語に化けているのだ。
例えば、3番目のお話「封じられた論争」では、平安時代の女性作家、清少納言と紫式部の2人が登場する。
清少納言は枕草子を書き、紫式部は源氏物語を書いた。(ふむふむ)
2人はほぼ同じ時代の人物なので、宮中で顔を合わしている。(へー)
互いに作家でもありライバル意識が強かったため、相手を目の敵にしていた。(なるほどね)
清少納言は「沓草子(くつのそうし)」というエッセイを書き、その中で紫式部の悪口を書いている。
紫式部は「続紫式部日記(しょくむらさきしきぶにっき)」という日記を書き、その中で清少納言をののしっている。
当時の権力者である藤原道長がこの醜い言い争いを聞きつけ、両方の本をすべて焼き払ってしまったため、歴史には残らなかった。(おやおや?)
というわけで、どこにも現存していない古典の現代語訳まで引用されていて、いかにもかつて存在していたかのように語られているのであるが、まるでウソ。著者のおふざけである。
ある程度日本史を知っている人が楽しむための本だろう。
くれぐれも、この本で歴史の勉強してはいけないのである。
紙の本
愉快な歴史遊び
2002/08/27 05:54
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投稿者:Okawa@風の十二方位 - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴史の名場面を、現代の視点(ワイドショー風(笑))や「もし」の仮定を持ち込んで、戯画化してみせた快作です。それでいて、なぜか本質を付いているような気がするのは、著者の目があまりにも素直だからでしょうか。特に家康と秀吉の関係を描いてみせた「転がらぬ男」は、二人の関係を見事に描ききった傑作です。