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日本の近代化遺産 新しい文化財と地域の活性化 みんなのレビュー

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紙の本

橋もダムも石垣もゆっくり歩いて見たくなる

2002/09/22 05:54

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:若月はるな - この投稿者のレビュー一覧を見る

 〈遺産〉を意味する英語のheritageは、後の世代に伝えるものという意味があるという。日本では残されたものという意味合いが強いが、それらをいかに活用するかが、文化財を生み出した前代の人たちへの感謝と敬意になろう。
 1913年(大正2)に架けられた四谷見附橋とそこから700メートル離れた赤坂離宮には共通の花綱装飾がみられるという。バブルがはじけて以来、環境に留意し、周囲との調和を考えた建物が増えたが、今ではそこまで壮大な演出はなかなか見られないだろう。
 千年も昔の話ではなく、ほんの五十年、百年前のことなのに、近代建築にも謎がある。
 橋のたもとに広場や交番が多く見られるのは偶然ではなく、非常時には避難所、橋梁工事の時には仮橋用地となるというのも初めて知った。また屋根付き橋は東日本より西日本に多いという。
 第8章ではイギリスの例が紹介されているが、古い石垣の修復もナショナル・トラストが主催するボランティアの参加によって行われているという。日本ではボランティア活動も学校の単位として認定されるというが、文化財の修復や清掃などもその範疇に含まれれば、なお地域に根ざした遺産活用になろう。
橋やダムのデザインなど気にしたこともなかったが、読後、街を見る目が変わる一冊だ。

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紙の本

わが国の近代化を担った土木・交通・産業遺産理解への格好の入門書

2000/12/08 21:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:河村 忠男 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「小樽港北防波堤」=北海道,「野蒜築港関連事業」=宮城県,「帝都を飾るツイン・ゲイト」=東京都,「猿島要塞」=神奈川県,「木曽川ケレップ水制群」=愛知県,「阪急大宮駅と大宮・西院間の地下線路」=京都府,「大川・中之島の橋梁群」=大阪府,「京橋」=岡山県,「大谷川砂防堰堤」=徳島県,「河内(貯水池)堰堤及び南河内橋」=福岡県,と並べてその共通項は,との問いにいま何人の正解者が得られるだろうか,この日本で。
 さらに加えて東京は江東区にある「八幡橋」をとなると,土木の研究者であってもなかなか正鵠(せいこく)を与えづらいのが現実ではないか。
 そこで「正解」。前者は平成12年11月8日に土木学会が発表した「選奨土木遺産」の第1回指定対象であり,後者は平成元年に米国土木学会賞を受賞した「旧弾正橋」の今日の呼び名,いずれも土木遺産としての顕彰である。
 でも少し戸惑う。表題では「近代化遺産」とあり一方では「土木遺産」と並ぶのでここを整理すべく著者に従えば前者は“近代化を担った各種の建造物や工作物を意味し,土木・交通・産業遺産の3種がある”となるので後者の方が狭義となる。
 とは言え,わが国におけるこの種の努力は建築分野などで見られるものの,土木からの発言の少ないところであったことも事実。他方,芸術・学術分野でのそれは文化勲章を頂点としての長い歴史と奥行きをもって,多くの国民の知るところとなっている。
 ではなぜこれまでわが国において「近代化遺産」あるいは「土木遺産」と呼ばれる分野での活動が顕著でなかったかと言えば,たぶん,それは“産業振興第一たる国策”との相関,さらには国民的コンセンサスの度合いなどに思いいたすと理解しやすいことではある。
 本書はそのタイトルが書き示すように,この間の経緯を踏まえつつ今ようやくにして動きはじめたわが国の「近代化遺産」についての格好の入門書であり,かつまた調査,評価そして保存,あるいは社会生活環境の深化へ向けての活用などのための実践解説書としても有効である。
 ここでは「日本の近代化と世界遺産」「地域環境デザインの思想」「都市を支える土木遺産」「今に生きる産業遺産」「市民運動が守る産業土木遺産」「地域の活性化資産」「地域環境と共生する」そして「まちづくり資産としての近代化遺産」のならぶ目次をもって内容の紹介に代えたい。
 時宜を得た本書の発刊により,これまでややもすれば専門家あるいは好事家の対象内にとどまっていた“近代日本形成の地の塩的存在である近代化遺産に対するまなざし”が日々の生活における質の向上と厚みのある国土景観の向上に効いてくることにも期待がもてよう。
 英国をはじめとする欧米諸国の実践史にはいまだ遠く及ばないにしても,この国にあっても隗(かい)より始める心構えは必要である。
 本書を通底する思想は著者の半生史に連なる豊富な研究・実践歴によるが,それ故にか,筆走って整理が追いつかないところも散見されるなど体系化に今一歩の感あるのが惜しまれる。
(C) ブッククレビュー社 2000

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