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現代免疫物語 花粉症や移植が教える生命の不思議 みんなのレビュー

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紙の本

免疫をめぐる科学者達の現代史

2002/07/20 07:14

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:優樹O - この投稿者のレビュー一覧を見る

 人間の体が複雑であることはよく知られている。それは哺乳類以上がもつ免疫機能一つとってみてもそうだ。免疫機能とは体内に入ったウィルスを退治するために体が一致団結して格闘する機能のことを言う。体内は敵を分析するもの、退治するもの、指令を出すものというようにさまざまな役割をもった細胞が複雑に絡み合っているふしぎな世界なのだ。

 著者の岸本忠三氏はこの免疫学の第一人者でありその高い功績を認められ98年には文化勲章を受章している。教育者としても知られる氏が現代免疫学の歴史を内部の人間にしかわからない人間的なエピソードを交えて語っているのが本書だ。聞き手・質問者は新聞記者の中嶋彰氏。

 話の内容は花粉症や結核の原因が免疫機能の働きすぎによることや、移植が可能となる条件、HIVが免疫の破壊であること、さらにリウマチは免疫自身による自己攻撃の結果であることなど、免疫をキーワードにさまざまなエピソードが歴史順に展開されている。「免疫」に興味がある人はさくっと簡単に読めるのでお試しあれ。

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紙の本

免疫から紡ぎ出されるシナリオのうち悲劇,喜劇,ミステリー,さてどれがお気に入りか

2001/03/08 15:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:藤井 功 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書は,免疫にかかわるトピックスがシナリオ仕立てで語られる。多くのエピソードが随所に散りばめられ,物語の脇役を演じている。第1章では,近代免疫学の草分け的研究者である石坂公成夫妻や北里柴三郎の物語が用意されている。さらに花粉症,結核,T細胞,移植,骨髄移植,胸腺,次世代移植,抗体の不思議,サイトカイン,インターロイキン,TNF,受容体,エイズ,エイズ克服,自己免疫疾患にスポットライトが当てられ,それらが複雑に絡み合わさった全16話が用意されている。各物語から,それぞれの時代的背景,生化学会の様子や,国内外の関わった各研究者の人となりに触れることができる。
 物事を成し得るのは,結局のところ人のかかわりであり,各個人の飽くなき情念が作用していることをここでも痛感する。功なくして名は無し,競合相手との抜きつ指されつのデッドヒート,はたまたノーベル賞にあと一歩手が届かなかったなど,舞台裏のあわてた風景が手に取るように見えてくる。実時間を共に歩まれ,目の当たりにされたからこそ語れる,裏事情に精通した筆者ならではの内容となっている。
 難解な内容になりがちな免疫学は,科学者だけの別世界と多くの人々に思われてきたが,この本によりその垣根を崩すことができたのではないだろうか。免疫学者とジャーナリストの卓越した才能がいかんなく発揮されるとともに,うまく編み込まれたタペストリーとなっている。その内容ゆえに必要とされる専門用語を最小限に抑えることで,一般の自然科学の啓蒙書にありがちな,独りよがりな内容は影を潜め,非常に理解しやすくなっている。
 「免疫の世界はミステリーとダイナミズムに満ちた世界である」という語り部たちの紡ぎ出す物語をどうぞご覧あれ。かの千夜一夜物語では,語り部シャハラザードによって,シャハリヤール王が正気を取り直したように,病の大魔王も大人しくなってくれることを望む限りである。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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