短調で書かれた童話
2008/06/15 20:10
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くにたち蟄居日記 - この投稿者のレビュー一覧を見る
アリスには 「不思議の国のアリス」と本作「鏡の国のアリス」と二作ある。「不思議の国のアリス」の方が ディズニーで映画化されたこともあり有名だが 内容的には「鏡の国のアリス」の方が数段深みがあると僕は思っている。
チェスを下敷きにしたことで 非常に知性的な雰囲気が漂っている点が心地良い。アリスが歩兵から女王に成り上がるという基本線をまず キャロルは一本立ち上げているわけだ。
それに加えて マザーグースから引っ張り出してきた登場人物が楽しい。ハンプティダンプティなどは この作品で初めて知ったお方である。
さらに 独特の「寂しさ」が 通常低音のように流れている。本作は童話であるが いわば短調で書かれているかの趣がある。楽しいだけの話ではなく むしろ どこか哀しげな雰囲気がある。
こう考えると 本当は子供にはちょっと難しい童話なのかもしれない。ルイスキャロルが 自分の許から去っていくアリスを描いた作品だとも評されているのは そんなムードがあるからかもしれない。
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あたし的には不思議の国のアリスよりこっちが好き。
不思議の国のアリスと同様に頭がこんがらがった 汗"
本当変な人達多いねw
帽子やさんまた出てきたから嬉しかった
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あの有名なハンプティ・ダンプティが出てきます。アリスは色々大変です。大分前に読んでいるので「不思議」とごっちゃになってます。(私の頭の中で)
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チェスのルールを勉強したいと思いました。てか猫出てほしかった…。
いや、ダイナとかでなくてチェシャ猫の方。
あと、アリスは原文を読んでこそ笑える作品だと思います。いつか読みたい…。
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「不思議」よりもロジック色が強いです
相変わらず意味がわかりません
悔しいからきっとこれから何度も読むのでしょう
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あのアニメは、『不思議〜』と『鏡の国〜』を合わせたものだったのね。マザー・グースは結構知っているつもりだったけれど、ハンプティ・ダンプティ以外知らない詩ばかりだった。残念。最期に赤の女王を揺すっていたら子猫になった場面を、ビジュアルで(挿絵じゃなく)見たような気がするんだけれど…いつだったかなぁ? 長生きすると、記憶があっちゃこっちゃになってて困るわ☆(2008-05-17L)(2013-12-22L)
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鏡の国なので、
逆からの目線で見ないと、ページが進みません。
児童書にしてはちょっと難しいと思います。
私はどちらかと言うと不思議の国の方が好きですね。
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『不思議~』にある不思議な勢い、というものはなくなって、その代わりに数段練られていておはなしとして成立するようにできあがっています。
で、後書きにあるように不思議で楽しい話にもかかわらず全体に寂寥感が漂っています。
その混ざり具合からか子供子供していた前作のアリスから幾分か成長している雰囲気にも感じられるような気もしたり。
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本気で難しい‼
ほんとは5こにしたかったけど、理解できなかったとこも多々あって、悔しいから☆4つ笑
アリスまじ研究したいよぉ。
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う~ん、この物語は難解だなぁ。 正直なところ KiKi にはよくわかりませんでした。 ダジャレ的なものが多すぎるうえに、これが「訳文」であることを考えると、「正しい反応の仕方」がまったくわからないんですよね~。 もちろん、この手のナンセンス文学に「正しい反応の仕方」な~んていうものがあるのかどうかはわからないんですけどね。 でも、やっぱりダジャレっていうやつは「オリジナル言語」で語られて初めて面白さがあるものだと思うし、この物語のように「マザー・グース」を多用している物語ではそれに親しんでいる下地みたいなものも要求されるような気がするんですよ。
ついでに言えば、トランプ遊び(ふしぎの国~)にしろ、チェス(鏡の国~)にしろ、KiKi の場合はあんまり遊びとして馴染んでいないので、そこもちょっとねぇ・・・・・。 訳者の脇さんはあとがきで
チェスの規則を知らないとお話が楽しめないんじゃないかと心配する必要はありません。
と仰っていますが、チェス盤になぞらえた世界で物語が進行している以上、やっぱり知らないよりは知っている方が楽しめることが多いんじゃないかと、半分僻み根性も手伝って感じてしまうのです。 とにかく KiKi には最初から最後までよくわからなかった・・・・・ということもあっての物言いだとは分かっているんですけどね。
(全文はブログにて)
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多分、小学生のころに読んだ本。
どんな内容だったか、改めてもう1度読んでみたくなって。
子供のころは、こうゆうのが好きだったんだなぁって思った。
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山本容子さんの個展を見に行き、気になって読んだ。
不思議の国のアリス同様
ことば遊びと詩をまじえて超個性的キャラクターが
ものすごいスピードで入れ替わり立ち代わりで
話を進めていく。
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鏡に映る姿は凸レンズと違い
上下をそのままとして左右のみ反転させている
しかしその反転には気付きにくい
もし気付ければ自分の反転している姿を見ることで
本来の自分を描き出せるし
世の中で出合ったモノを逆手に取り反面教師として
真理のカケラなりとも学び取ることを可能にしてくれる
この本の作者はこの世の不思議な歪みの現象を皮肉って
物語に仕立て直していたのだろう
鋭い眼力である
140823
不思議の国もアリスの続編
マザーグースでお馴染みの登場人物の大方は
前作と同じだけれども
トランプではなくチェスを舞台にして話が進む
鏡の中なのでアベコベな現象に振り回されながら
アリスはポーンと言う歩からスタートして
無事に女王に成ってどんちゃん騒ぎの舞踏会で終わります
昔最初に不思議の国のアリスを読んだときは
支離滅裂な中に新鮮で哲学的なものを感じたのですが
今回はそれ程に引き込まれるものがありませんでした
言葉というのは約束事で成り立つ符号で
その解釈はTPOで異なりお互いに立ち入れないものがある
従って既に十分抽象的なわけだけれども
人間はそれにも飽き足らず
支離滅裂をかき集めたようなモノを表して見たくなるのだろう
人の口の戸口は建てられぬと言われる無限性を
有限の枠にはめながら姿形を固定して表現するなど
所詮できないわけで
それでもヤッてみないと気がすまないのが欲望という性なのか
最も夢の世界では常に垣根など作らずに
豹変しながら飛び回っているのだけれど・・
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アリスというキャラクターは好きだけれど、物語を読むと何が何だか分からなくて、好きなジャンルの話ではないと思った。
実際、アリスは頻繁に、相手が何を言っているか分からないと言っているので、理解する必要はないのかもしれない。自分の都合の良いように解釈すれば、筆者はあくまでも、この不思議な世界の世界観を味わってもらいたいだけだと思う。
また、言葉遊びが多くて、翻訳者の苦労を考えずにはいられなかった。英語で読んだら、もっと無理なく頭に入ってくると思う。
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鏡を通りぬけた先にあったのはチェスの国。前に進めば後ろに進み、丘が谷になり、古いものが新しいという鏡のような対称の世界だった。そこで出会った赤の女王に「白の女王になれ」と言われ、アリスは「女王」になるため“小川を渡った先にある八列目の枡”を目指すことになる。
おしゃべり好きの花たちや体がお菓子で出来た虫、ハンプティ・ダンプティなど登場人物は魅力的なものだらけ。強引で高慢な赤の女王・どこかとぼけた様子の白の女王は、ティム・バートン監督の映画を観た人ならつい重ねてしまうのではないでしょうか(超余談ですが劇中で白の女王を演じるアン・ハサウェイは可愛すぎます)。
この国では自然や時間や物理…あらゆる摂理が“あべこべ”でアリス自身も作中で混乱していますが、読者もかなり混乱します(笑)とにかく場面も会話の展開も登場人物も目まぐるしくコロコロと変わります。読み終わる頃にはどっと疲れていたのは私だけではないはず。
巻末の詩は華やかに、しかし幕の下がる一抹の寂しさを感じるように物語のラストを飾っています。
激しくも愉快な、どこか捻くれたワンダーランド。