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投稿者:五十棲達彦 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書はゲーム理論の入門書である。ゲーム理論はフォンノイマンとモルゲンシュテルンの「ゲームの理論と経済行動」を出発点とする意思決定の理論体系を指している。ミクロ経済学への応用の他、政治学、社会学、情報工学、OR等の様々な分野で利用されている。本書では数式的な説明を避けているので初心者にも解り易く読める。
ゲーム理論で思い出されるのは、ラッセル・クロー主演の映画「ビューティフル・マインド」である。映画は主人公の苦悩と夫婦愛がテーマであるが、映画のモデル、ジョンナッシュはナッシュ均衡を確立して後にノーベル賞を受賞した経済学者である。このナッシュ均衡もゲーム理論の中核をなしており本書に詳しい。
経済学初心者向けのお薦め良書である。
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前から興味があると書いていたゲーム理論の入門書。数式が飛び出して、より深いところまで学べるが、読むのに結構時間がかかった。読み終わったのは一昨日。
これまで読んできた経済学の入門書に比べると戦略を確率的に混合したり(混合戦略)、前回の本を読んだときに気になっていた情報不完備なゲームについても述べられているので、初学者としては満足できる内容だったと思う。
また特筆すべきなのは、各章に練習問題が用意されていて、ただ流して読んでいるだけではなかなか身につかない専門用語や計算方法を効率よく吸収できるように工夫されている点だ。1章読み終わった後、その章を振り返りながら練習問題を解く…相当時間がかかるがそれなりに力はつく。経済学の授業を(時間割の都合で)受けられない自分としては、新書を読むだけでしっかりと勉強できた気がして嬉しい。
ただし、この本を読む場合には高校数学の知識(確率、数列、二次関数辺り)が必要なので注意。…まぁ、こういう本を手にする人はだいたい習っている範囲だろうが。
経済学系の本は一旦お終い。5冊の中で初学者に勧めたいのはやはり最初の2冊。ゲーム理論だけなら(3)(5)を読む事を御勧め。…って、圧倒的に読書量が少ないので自信を持って勧められるわけではありませんけど。
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値段と内容のバランスを考えると、
とてもとてもお得な本だと思います。
とはいえ、本のサイズほど気軽に読める本では
ないと思うので、注意が必要です。
電車の中で気軽にゲーム理論っぽい話を読むといった
類の本ではなく、ゲーム理論全般の基礎知識を簡単な
数学とともに理論的に学ぶことができる本、と言える
でしょう。また、この本には練習問題もついてます。
上記の学びを期待する方には最高の入門書だと思います。
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大学の講義で使用。読みやすく、ゲーム理論ってこんな感じなのかと言うことはよく分かると思う。ただ、数式が苦手な人にとっては厳しいかも知れない。経済分野自体がそうなのだけど……。
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ゲーム理論について広く浅く触れられている本であるが、正直わかりにくい記述がやたらと多い。初心者を対象としているらしいですが、正直初学者が読む本ではない気がないし、また本格的な学習をするために対しては、「**を参照してください」という記述が多くて学習には不便であるといえ、中途半端な位置づけの本だと思われる
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ゲーム理論の基礎が一冊でしっかり学べる入門テキスト。
250ページ新書の中で、非協力ゲームから進化ゲームまできっちり納められている。しかも、ゲーム理論の啓蒙的な内容じゃなくて、大学の講義でも使えるちゃんとした内容のものになっているのがすごい。実社会の事例などは少ないけれど、そのかわり簡潔な記述なので論点がはっきりしている。練習問題と解答もついているから自習にもいい(解答の説明はすこし物足りないけど)。
とても新書とは思えない充実ぶり。ゲーム理論を学問的に学ぶ最初の一冊に最適な本だと思う。
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わかりやすいし、新書サイズなので持ち運びも手頃でよい。数式を出来るだけ使わないで説明するように書かれている。言葉で説明するぶん厳密性は多少犠牲になっているかもしれないが入門書としては良いのではないか。
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大学時代に流行しすぎて避けて通ったゲーム理論を改めて勉強してみようと、思って買ったのだが…久しぶりに読むのに随分時間がかかってしまった。
「ゲーム理論入門」という大学の講義で使われそうな内容で、広く網羅的に扱われているものの、頭の中で数式を展開するにが苦手な自分が通勤電車の中で読むにはちょっとシンドイ内容。
事例の表に記載された数値をしっかり記憶していないと、論理や数式展開が理解できないこともチラホラ。電車を降りねばならないなどの事情があった場合には取り戻すのにもう1度読み直さねばならなかったり。
入門書としては適切な内容だとは思うので、そもそもの自分の素養のなさが原因ということで、ゲーム理論については別の本も読んでみようと思う。
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ゲーム理論の入門書。新書サイズでいわゆる実際の入門書と思いきや、内容はかなり本格的。この一冊だけでゲーム理論の基本的な部分は十分学べる。
本書の記述で必要とされる数学のレベルは中学校レベルでその点は問題ないが、少々記述が冗漫でわかりづらい。また理論の解説のため参照される事例、図表が遠いページにあることが多く、本としては読みづらい。
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ゲーム理論の入門書。
非協力ゲームから協力ゲームまで幅広く扱う。
数式よりも言葉を用いた説明が中心となっているのが特徴。
一般的には入門者にとって読みやすいけれども、ある程度数学的な思考ができる入門者にとっては逆に分かりにくいかもしれない。数式だったらこういうことでしょ、簡単に言えるじゃん、といった形で。
事例・表・図を参照するのに行ったり来たりしなければならない幅が大きいところがちょっと不便、という意味で★-1だが、すぐに読み切れる量で広くゲーム理論入門には勧められる書として★×4の評価とさせていただく。
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ゲーム理論の硬派な入門書。新書版ではあるが、気軽に読める本ではない。ゲーム理論をさらっと学びたい方には不適だが、ゲーム理論を本格的に学習する際の入門書としてはお勧めできる。
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新書サイズの普通のゲーム理論の入門書。この値段でこんなに学べるとは思うものの初めて学ぶには少しパワーを要する。軽くゲーム理論を知りたいという方は他の本をお勧めする。経済学、ゲーム理論を学びたい人にとっては価値ある一冊。
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大学院で初学者向けのゲーム理論の講義でテキストになっていた本。
日経文庫という限られたページの中なのに、ものすごく解りやすくて、分厚い専門書への橋渡しとして最強の本じゃないかと思うくらい個人的には良書に感じました。
これからゲーム理論を学ぶ方にはぜひ勧めたいです。
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ゲーム理論の全体がコンパクトに書かれた良書。文庫本サイズだが、各所に数式があり、きちんとして構成の本である。
初学者が独力で取り組むのは難しいが、不可能ではない。
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ゲーム理論の様々な話題をコンパクトにまとめた本。この手の本にありがちな、広範な話題をコンパクトにまとめたために文字が多いという状況に陥った感もあるが、丁寧に読めば理解できるように書かれていて good (ゲーム理論自体が、常識的な考えから出発しているせいもあるかも)。
ここまで理論化が進んでいるなら、交渉ごとなどはもっとスムーズに進んでも良いと思うのだが、そうはならないのは、ゲーム理論が普及していないからか? それとも人間がそれほど合理的ではないからか?