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紙の本
息苦しさ
2002/06/30 09:17
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あおい - この投稿者のレビュー一覧を見る
『文藝』連載の文芸時評を纏めた本。本来文芸時評は文脈を捏造し文学の現在を紹介する役割・機能が冠せられているはずなのだが、「いうまでもないことだが」とか「旧聞に属するが」などの冒頭でもってはじまるこれらの文章はほとんど時評になっていないその暴走ぶりがとてつもなく面白い。単行本になったものを再読すると、やはり何よりもこの文章は非常な美しさに陶然とする。この緊張が崩れない倦怠はまったくもって貴重だ。
しかし著者の潔さはとても感動的だし理解もできるのだが、ジル・ドゥルーズの言葉に発する「男であることの恥ずかしさ」が、ややもすると「男嫌い」に帰結してしまうようで、ときにこの「おフランス」には息苦しさのようなものを感じてしまう。「読む」という、言葉の海に溺れることの息苦しさ?
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