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この本の内容は、そもそもは約60年前に出された中学1年生用の教科書ということだけれど、60年の月日を経て、今もなお、その輝きと新しさを失っていないと思います。いや、憲法に関して様々な議論が飛び交っている現代だからこそ、逆に新鮮味が溢れている。これほど分かりやすい憲法の本も他にない。ろくに何も勉強せずに感情論と時代の流れのみで憲法論議をする人達は、まずはこの本を読んでみてはいかがでしょうか。当然、占領下での出版物なので、多少アメリカに対する綺麗ごとは書いてあるけれども、それでも、この本は今の日本が最も必要としている本なのではないかと思います。
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今のこどもたちにも十分わかりやすい本であると思います。
人権が十分に守られず、また戦争によって多くの尊い命を奪ったことからの反省によって作られた憲法であるということがこの本からうかがい知れることが出来ます。
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昔の文部省がいかに健全だったか。日本の戦後のガンバリがここから始まったということ。そんな諸々が平易な文章からグッとくるほど分かる作品。
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これは政府が発行した、中学生向けの憲法を分かりやすい説明で書かれた本です。
ものすごくわかりやすいあまり、今の政府に対しての疑問、不信感が募ってしまいます。
当時、戦争が終わったばかりで国民たちが希望に燃えていた時期に発行されたものですので、その気苦労が見え隠れしています。
どうしてこれを教科書にしないんでしょう? 何か不都合でもあるんでしょうか。
教科書に掲載することを要望提出したいものです。教育委員会に。
少なくとも、人の親として、子供に読ませるつもりです。
これは中学生レベルですが、普段から活字に慣れている小学校高学年の子でも十分理解出来る内容です。
すべての漢字にふりがながふってありますから。
類い希なる良書です。
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戦後の心意気を感じて、ちょっと感動。
わかりやすい。
ただ、時代が過ぎて、そういう感動も薄れ、憲法に対する姿勢も問われている昨今。どうしたものかなぁ。
歴史的な書として読むべきか?
いやいや、憲法は現存し、生きているのだから・・。
ちゃんと、その意味を認識すべきなのだ、と改めて思う。
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大学の教養の憲法の授業で知った。公布された翌年の中学一年生社会科の教科書を復刊させたもの。もう一度、憲法をざっくり理解しなおしたいときに読む。
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終戦記念日ということで読んだ。本気で新しい日本を作ろうとしていた当時の意気が感じられる。
しかし、すばらしい内容だと思えば思うほど、つい2年前前まで国民を戦場に駆り立てる文章を教科書に用いていた文部省が、それまでと打って変わったこのような文章を教科書に採用していることを実感し、違和感を覚える。
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くるくると内閣が入れ替わるが、改めて、国家の理念を再確認。はるかぜちゃんも『決まった経緯をしらないルールは納得しにくい』とつぶやいてたけど、この戦後当時の教科書は、文部省なりの理念があって理解しやすい。
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現憲法が施行された頃に
中学1年生の社会科の教科書として
使用されていたものの復刊。
総ルビで非常に読みやすく、
憲法とはこうである。
というのを解り易く解説。
30分くらいで読み切れる量で良いです。
なぜ学校で使わなくなってしまったんでしょうか?
良本です。
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現行の憲法が施行した頃の中一社会科教科書に掲載された文章。
子どもたちが自分にとって憲法がどれほど大事なものか考えられると思います。戦争で家族を失わないようにするために、この憲法を守っていかなければならないと感じるはずです。
終戦から約70年。日本人は憲法によって生活が守られていることを幸せボケして忘れてしまっているのではないでしょうか。
子どもでも、大人でも、一から憲法について考えていきたい人のための第一歩となる本です。
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当たり前の事が書いてありますが、おさらいの意味でいいと思いますよ。時代背景もありますけどね。二院制の説明をする時のくだりでバックアップに野球のたとえを持ってきているところが新鮮でした。
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わかりやすい文章。中学校の教科書の挿絵と同じもの(戦争放棄の図)があった。もう中学校の公民はこれを使えば良い。
戦争放棄のくだり
これは戦力の放棄と言います。「放棄」とは,「捨ててしまう」ということです。しかし,みなさんは,けっして心細く思うことはありません。日本は正しいことを,他の国より先に行ったのです。世の中に,正しいことぐらい強いものはありません。
うーん。その正しいことを他の国はしない。正しいと思える価値観を共有することが前提か。積極的に戦争をしかける必要はない。しかし,戦争をしかけられるような状態にしておくのは何か意図があるか,まったくの危機意識のなさか,のどちらかだな。
日本国が自国の自由と民主主義を守るために,国として自立することを日本国憲法のどこで謳っているのだろうか。
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はい、冒頭部分は知っているけれども、きちんと読んだことはありませんでした。もしかしたら当時の社会情勢や世界情勢、例えばGHQなどの影響を色濃く反映しているのかもしれないけれど、この分かりやすい文章は、ひどく分かりにくい憲法という存在を簡潔に説明するもので、あまりの分かりやすさにひとしきり感動しきってしまった。高校の公民の授業とか、憲法の勉強する際にはこれを読めばいいと思う。私は法学部に入るまで憲法という存在の本当の意義を全く理解していなかった。
ファシズムの嵐から一年ほどしかたっていないなか、この究極の方向転換に国民は何を思ったのだろうか。何を感じたのだろうか。国がどうあるべきという学者たちの高度な理論が国民意識よりはるかに先行して形になっていて、それが与えられてはい、あなたたちは主権者です一番偉いです決定権があります、って本当に変な話だ。つねづね思うのですが、やはりこういったものは国民が国家から不断の努力を重ねて獲得していったものの総体としてあるべきなのではないか。ヨーロッパがそれを体現してずっと努力し続けてきて、それが優れたものだからはい頂きます、って、それだと一時的には良くてもおかしなことになるのは目に見えるよね。与えられた憲法、押し付け憲法が間違っているという意味ではなくて、そういった歴史を辿れなかった日本の違和感、文明の発展によって世界中がすごく近くなってしまったことによる悲劇だと、そういう意味です。
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47年にこれが出て、たとえば48年に中学へ入学した大江健三郎あたりの世代はおそらくその思想の根底に「あたらしい憲法のはなし」で語られるようなイメージを民主主義や、国際平和や、日本国憲法や、基本的人権に対して持っているのかもしれない。戦争を経験した世代がどんな風にここに書かれていることを受け止めたのか。
いつもいつも思うことですが、戦争及び敗戦後の貧しい日本、高度経済成長を迎えて一気に国の様相が変化していったとき、そういうのを知っている世代と、知らない世代には大きな断絶がある。近代化によって国民国家として形成された「日本」が敗戦を経てまた異なる屈折を抱え込み、という歴史をおもうと、当時と現代では生の条件がわたしの知っているものとはあまりに異なっていて、「歴史」として記述されることで連続性があるようにとおもえてしまうけれども、やはりわからないんだ結局。
内容に関しては、先の大戦がすごくすごく近い時期にあった当時特有の、手にしたものを慈しみ大切に押し抱くこころが文章の其処此処に滲み出ているようにおもえて、月並みですが断絶はあっても理解しようという努力はしなければならないとおもいました。というかそれも含めて「強い個人」に求められる責任なのかもしれない。民主主義国家の国民としてあらゆる部分で求められる主体性、責任の、そのあまりの重さ。
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憲法論議が盛り上がりつつあります。
国の大枠を決める決定的に大事な法規です。今ここで、
改めて大戦の反省にたった現在の憲法について、読み直し
てみましょう。これは、戦後数年間文部省が作った中学
1年用の社会科の教科書を復刊したものです。保健医療
福祉の原点とも云えるものです。
九州看護福祉大学 学長 二塚 信