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細雪ごっこが本気でしたい。
おっとりのんびり、上品に。。。そんな四姉妹は本当に美しい。
上品な関西を描けるのは、やっぱり谷崎潤一郎ならではだと思う。
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読みかけた時は独特の文体(、の多様でほとんど。がない)と分厚さに面食らったけれども、谷崎の書く文章の美しさに惚れ惚れした。言い回しも素敵だと思う。
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美しい四姉妹鶴子、幸子、雪子、妙子。雪子のお見合いを軸に、関西の美しい風俗を描き出した。
高校生の頃に読もうとしたけど友達にあんまり面白くないって言われてやめた本。その三年後やっと手にとることが出来た。この本は面白いとかって言うものじゃないと思う。読んでて苦じゃなかった。すごく分厚かったけどぜんぜん時間かかんないで読めちゃった。文章がきれいだなぁって思った。完全に善な人も悪な人もいない、ありのままの世界って感じだった。
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関西在住ということもあって特に好きな谷崎作品。
淡々としたお話なんだけど、登場する風景、言葉遣い、全てが美にあふれています。
こちらの中公版のほうが好き(笑)
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雪子みたいな女は、今の時代は本当にいない。
昔いたのかは知らないけれど。妙子は、今も昔もどこにでもいそう。
雪子あっての細雪。
美しい花を打ち眺めるように、楽しく読んだ。
こいさんのイカサマくささはなかなかのもの。
でも幸子の家を出るとき、
窓の外を眺めながら一人涙を流すところは、
こいさんの芯の白さが美しかった。
雪子も美しいけど、処女だけあっていらいらさせられることもあった。
幸子は、雪子を想う気持ちが美しい。
貞之助は超いい旦那なのに、谷崎にちっとも褒めてもらえない。
女のことはこれでもか、と褒めちぎるのに。
この後、雪子の結婚生活はどんな感じなのか、
妙子にも落ち着くときがくるのか、
結局キャバリアのとこに戻るんじゃないのか、
ってゆうか目下の問題である、雪子の下痢は式の邪魔にはならなかったろうか、
とまだずっと読んでいたかったけど、
ここで終わってることが、
美しさの余韻と、名残惜しさとをめいっぱい残してくれるのよね。
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大阪船場の旧家蒔岡家には美しい四人姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子がいた。
無口な雪子に縁談は多かったが、ひかえめなためにまとまらぬまま時が過ぎた。
大洪水、妙子の流産、そして日中戦争が、雪子の美しさは変わらない。
やがて、御牧子爵の子息との結婚がきまり、彼女は上京していった。
観桜、月見、蛍狩など関西の忘れられようとする優雅な風俗・行事をうつす絵巻物語。
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「細雪」の映画が好きで原作を読んでみよう。。。と思って読んだのが約20年前。。。
930ページに及ぶ長編ですが、読み出すと長さを感じさせません。
手元に買って置いてあるのでまた読み返してみようかな?
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古い船場の言葉とかいいな!
自分は使えないし使わないけど、ニュアンスがわかるから関西人でよかったって思う。
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新潮版の上中下巻ではなく、あえてこの分厚い一冊、「全」を。重みがまた良い。そして挿画つき。
古本で見つけたからどっちがお得かは知らない。こっちだろうけど。
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かなりミクロ。
心理描写の細やかさみたいなを丹念に追うことの好き嫌いがそのまま評価になる(かもしれない)。
没落しつつある家庭の世間と隔絶されたまったり感は素敵。
とりあえず4姉妹で誰が一番好きか考えるのは基本。
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男の人の前で何もいえなくなる雪子にいらいらするとわかっていても、結局読み返してしまう一冊。蛍狩の描写の美しさには、心が震えます。
貞之助はできた夫ですねえ。
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有名な谷崎潤一郎の名作。
大阪船場の旧家・薪岡家の美人四姉妹の話。
名前は上から鶴子、幸子、雪子、妙子。
三十路を過ぎても縁談のまとまらない雪子の見合いを軸に、
季節の移り変わりと行事などが幸子の目線で書かれています。
鶴子は長女だけあって人情に厚い部分もあるしっかり者。
旧家出身で世間に若干疎い部分もありつつ
多くの子供を抱えるお母さんだけあって結構きついくらいだらしないことに反応もする性格。
物語途中で東京に引っ越してしまうので影が薄くなるものの
なんだかじーっとどっしり背後で存在感出してます。
幸子は下の妹にちょっと甘い部分もあったりする次女らしい次女。
甘いとか言いつつ若干自分の思い通りにならないことにイラっとしたり、
そのくせあっさりそれを流したり自分が可愛い気分屋の一面も。
こういう性格なので幸子視点の細雪は
幸子と一緒になって驚いたり感動したり怒ったりつい共感してしまいました。
雪子は・・・なんか面倒臭いお嬢様。
ほっそりしたかよわい外見と控えめで内気な性格で
「見合い相手なんて誰でもいいわ」とかいう感じでいるくせに、
結構これは嫌だのあそこが駄目だの土壇場で厄介だったりするのがこの三女。
でも普段は幸子の娘の悦子を構ってやって細やかに世話をするし、
いざ病人が発生すると看護婦よりよく尽くしたり女性らしいといえば女性らしい。
でも私は嫌いです。むきーってなる(笑)
で、末っ子の妙子。もうこれでもかというくらい末っ子気質の女性。
自分で稼ぐ手段を見つけたと言ってはアパート借りて暮らし始めるわ、
自由恋愛だと言っては姉達に内緒でそこらへんの坊と付き合ったりするわ、
着物より洋服が好きだと言ってあれこれハイカラなものを蒐集するわ奔放な性格。
嵐の様にあれこれ起こしてくる性質で
この話の中の事件の半分以上は妙子関係だと言っても問題ないくらい。
でも末っ子らしく人との付き合いがしたたかで憎めないんですよね。
彼女が最後にああいうとこに落ち着いたのはなんか納得。
こんな四姉妹。
ざっくりまとめると
「グチグチ思いつつ問題を引き受けてしまう天然の苦労性の幸子が
いいと言いつつなんだかんだゴネる雪子の縁談を一生懸命なんとかしようとするけど
長女の鶴子に肝心なとこは抑えられててそちらとの苦労が堪えない上、
台風のような妙子の奔放っぷりに振り回される」っていう話。
ただ、こんな生々しい感じの一方で、桜に白木蓮などの季節の花と共に
時節移り変わりが本当に美麗に描かれていてうっとりさせられる雰囲気も特徴。
舞踊や雛祭り、花見などの日本文化の描写も綺麗。
頁数は900ページ以上と少し長編ですがとても読みやすかったです。
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ある夏は安部公房、またある夏は坂口安吾。
今年の夏は谷崎潤一郎でした。
日本版若草物語!
順番的に、私はジョーで、幸子です。
それはさておき・・・
昭和に生きる上方中流階級の華やかな4姉妹。
サガンもそうだけれど、中流階級の話がなぜか好きな私。
戦争、という大きな波に翻弄されながら
(途中の大洪水も、市民の力ではどうにも出来ない『戦争』を仄めかしていると推測)生きる家族と谷崎自身が描かれています。
すごく面白かった!
検閲が厳しかった時代を経て
いまこうして多くの人々に読まれるこの作品に出会えてよかったと思います。
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妄想キャスティングしてみた(四姉妹を、今をときめく女優陣で。あくまで妄想)
長女:天海祐希→着物が似合ううりざね顔の美人 かつしっかりしてそうといえば、私の中ではこの人!!東京の人だけれど。
次女:藤原紀香→ネイティブ関西弁で姉御肌、そして迫力のある美貌。中あんちゃんのイメージに全てかなっている。と思う。ちょっとスタイル良すぎな気もするけれど。
三女:松たか子→吉永小百合の役どころが彼女を置いて他に見つかるだろうか、いや見つかるまい。蒼井優ちゃんもいいんだけど、年がなー。
四女:上野樹里→奔放で現代的で気が強そうなイメージがこいさんと重なる。更にネイティブ関西ということで(妄想上の)起用。
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雪子の左目の目尻に浮かぶシミ。あれは完全なシーニュで、当初からそれとしての価値しかない。川端の『千羽鶴』に出てくるやり手ババァ(主人公の父親の愛人の一人だったかな)の胸にあったアザはもっと肉感的だった。
ところで、この小説では「戦争」(時局、ナチズム)あるいは「死」(木下の死、妙子の伝染病)は常に底流にあるが隠されていて、いずれもある日突然に(まさに「洪水」の後から)湧き出す。普段はシーニュでしか現れないものが、やがてシーニュではすまされなくなってゆく。そういうものの代表が雪子のシミで、最初は「ほうっておくか、結婚すれば治ってしまうもの」であったが、結局「体の一部として身についてしまった」当のシミなのである。
中村真一郎によれば谷崎はプルーストを読んでいたらしい。本当なら興味深い。いずれにせよ、いらぬ「批評の誘惑」を喚起する小説。
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関西に住む四姉妹の日常生活を綴った話。
(長女は東京やったっけ?)
関西独特の言い回しとか。
風景&人物の描写が細かい細かい(笑)
関西人には馴染みのある風景やら地名やら(笑)
DVDでは、どんな風に表現されてるかを見てみたい作品。