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紙の本

地域の商店街は復活するのか

2009/05/13 14:05

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:simplegg - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は,中小企業や小売店を長年見続けてきた著者による,商店街の最近を記した本である.といっても2001年のものなので少し古い.ただ,状況がそんなに変化したかといえば,そうでもない気がする.

商店街は,かつて大型店が市街地にやってきては打撃を受け,続いて政策により大型店が郊外に移り,市街地もろとも打撃を受け,衰退したと言われる.これはある程度事実ではあるが,商店街が状況に応じて変わってこなかったことも,また事実である.後者の事実は,実に重い.

著者は,このことに対して,結果論ではあるがと前置きしながら,商店街が衰退したのは政策がなかったからではない,政策がありすぎたからだと主張している.農業政策でもそうだが,補助金等の政策があるから,その主体は変われない.前に紹介した「中心市街地の成功方程式」でも言われていたことだが,ビジョンなき主体にお金をばら撒いても成果がでるわけがない.こういう一時的なお金で主体は安心しますます取り残されていくのみである.

やはり,企業でも商店でも個人でも,変わっていけることそれが真の強さなんだろう.進化でもそうだよね.強い種が残るんじゃなくて,変化に対応できた種が残るんだ.

さて,こういう状況の中でも,変わっていこうとする商店街はいくつかは存在する.この本はそういう動き出した商店街を紹介している.頼もしいと思ったのは,若者が補助金なんかに頼らず結構頑張っていること.創造力と体力,そして負けん気を持って打って出ている.しかし,こういう活動が起こるのはやはりある程度人口が確保されている地域.人口が5万以下ぐらいのまちでこういう若者が出てくるのか….

そしてもう1つが,ITを活用した商店街の展開というもの.IT関係の話で2001年と2009年の8年間の違いは大きい.当時がまぁ始まった時期であるとして,いま成果が出ているのだろうか.これは読者自身が自分で確かめるしかあるまい.最近,楽天が「まち楽―楽天市場発ニッポンを元気にしよう!プロジェクト」なるものを始めていた.

最後に付け加えておくと,著者は必ずしも商店街で店を閉めることが悪いとは言っていない.若いうちに自分が暮らしていけるだけのお金はためた,子どもに継がせる気はないから自分の代で終わりだな,と思って変化を止めてしまった商店があってしょうがないというスタンスである.自分も基本的には仕様がないと思うが,何かを始めようという動きに水だけは差さないで欲しいなと思う.こういう商店が往々にしてプロジェクトの動きを鈍いものにしてしまうからだ.

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紙の本

ルポルタージュの罠、統計の罠

2001/07/18 12:00

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:小田中直樹 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「明らかに新しいまちづくりがはじまっている」(iページ)という宣言から始まるこの本は、著者の中沢さんが、高畠から浜松まで、実際にまちづくりが進んでる現場を(半年間だけど)歩き、まちづくりが成功する秘訣を探したルポルタージュだ。中沢さんがみつけた秘訣を四点にまとめよう。第一、目標は〈商店街の復活〉じゃなくて〈住んで楽しいまちづくり〉。第二、自発的なスタート。第三、担い手は行政や商工会やシンクタンクじゃなくて普通の市民。第四、「努力すればそれが実る」(iiiページ)っていう、ポジティヴな発想。こうすれば「かけがえのない公共財」(ivページ)でもある地域が再生するはずだ。
 この本は、志を持った住民がまちづくりを始めるっていう、素敵な光景をみせてくれる。でも、それだけだ。報告しながら説明するって性格を持つルポルタージュとしては、問題がある。三点だけ指摘しておこう。
 第一、思い込む。中沢さんが出すまちづくりのキーワードは〈志〉、〈やる気〉、〈意志〉、〈努力〉、〈企業家精神〉、〈自己責任〉と続く。そりゃそうだろう。やる気がなければ始まらない。でも、中沢さんは〈それが全てだ〉って思い込んじゃったみたい。だから、〈やる気〉が〈成功〉につながるメカニズムの説明を省いてしまったり、「かもしれない」(三三ページ)といった憶測や予断が混じったりしてくる。説明なしに〈やる気が大切〉じゃ、ほとんど〈オヤジの説教〉だ。
 第二、思い込むから、大切なポイントが見えない。たとえば、〈やる気があれば成功する〉って証明するには、〈やる気があって成功したケース〉と〈やる気がないから失敗したケース〉だけじゃ足りなくて、〈やる気があるけど失敗したケース〉を検討する必要がある。なぜ郊外安価店が強いかを考えるときは、クルマ社会と関係する〈郊外〉ってポイントだけじゃなくて、〈安価〉つまり値段っていうポイントを検討する必要がある。でも、この本は、見えないからやらないし、やらないから説得力がない。
 とくに問題なのは、統計の読み方。中沢さんは、経営者の年齢と志向性(廃業、現状維持、事業拡大)の関係を表わす〈表四の一〉(八一ページ)を使って、「廃業志向の六〇パーセント近くが六〇歳以上」だから「年齢が高くなるに従ってリスクを避けるようになる」(七九ページ)って結論してる。でも、各年代に占める各志向性の割合を計算してみると(電卓があれば誰でもできる)、どの年代でも現状維持派が八割前後いるとか、事業拡大派の割合は二〇代と六〇代でそんなに違わない(概数で一五%と九%)とか、中沢さんの結論とずれるデータがたくさん出てくる。これも、見えないせいだろうか。
 第三、大切なポイントが見えないから、評価がぶれる。たとえば、高齢の店主について、リスクを避けるから「リタイヤするのは当然」(四一ページ)と批判しながら、「七〇歳以上の経営者が約九パーセントもいるということはすばらしい」(七六ページ)と誉める。「競争がないといけない」(一四六ページ)という言葉に賛成しながら、「自由化」で「ゆとり」と「人間性」(一六〇ページ)が失われるって危惧する。「大切なのは妥協点の探し方なのだ」(一七六ページ)っていうかもしれないけど、どう見てもこれは〈妥協〉じゃなくて〈ぶれ〉だ。
 議論の客観性を重視しながら(一二三、一八一ページ)「本書の内容はあくまでも著者の主観である」(一八二ページ)っていうのも矛盾してるし、〈思い込むのも見えないのもぶれるのも意図的なんだろうか〉って疑問さえ湧いてくる。結局、ものごとを説明するときに必要な手続きにのっとってないから、ルポルタージュとしては〈使えない〉。つまりこれは、『奥の細道』みたいな〈紀行文〉なのだ。それならそれでいいけど。[小田中直樹]

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紙の本

2001/05/13朝刊

2001/05/16 15:17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:日本経済新聞 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 シャッター通りになるとか、人影がないのでボウリングができるなどといわれるほど空洞化が深刻になっていた地方都市の中心商店街だが、ちょうど振り切った振り子が反転するように、今、各地の商店街でまちのにぎわいが戻る気配を感じさせる運動が広がっているという。本書は、まちの復活にかける人々を全国に追い、その熱気を伝えようとしている。
 インターネットを活用しながらバーチャル商店経営をする話、若者が中心になってコンサートやフリーマーケット、露店などを仕掛けて三万五千人近い来訪者を集めることに成功したイベント祭、「商店街は地域とともに生きなければダメ」の信念からまちおこし会社を設立し、地域総合病院のレストランや学校給食、高齢者のための昼食配達サービスまで始めた頑張り屋の商店主の経験談——など、商店街復活にかける人間模様を描いている。
 また、「店舗数が減少することの意味」についても考えている。どういうタイプの商売が伸びているのか、統計データを使って分析し、時代にあった業種業態に果敢に挑戦する商店があることが商店街の活性化に大切である、と述べている。
 地域がにぎわいを取り戻すためには、「自分自身が地域の一員なのだ」という自覚をもってことに立ち向かうことが必要になるという。
 この言葉が、まちおこしを仕掛ける人々に向けて著者が送る応援のメッセージになっている。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001

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2010/04/19 17:05

投稿元:ブクログ

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2011/05/21 08:08

投稿元:ブクログ

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2012/07/08 16:58

投稿元:ブクログ

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