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消費者に無視されないアンダー・ザ・レーダー型広告手法 みんなのレビュー
- ジョナサン・ボンド (共著), リチャード・カーシェンバウム (共著), 仲畑 貴志 (訳)
- 税込価格:1,870円(17pt)
- 出版社:東急エージェンシー出版部
- 発行年月:2001.4
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紙の本
消費者のレーダー(猜疑心)をかいくぐり,その関心を引くための広告手法を,豊富な実例をもとに解説
2001/05/01 22:18
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投稿者:奈良 雅弘 - この投稿者のレビュー一覧を見る
消費社会の成熟化につれ,広告や販促活動の展開が難しくなるというのは,洋の東西を問わないようだ。なにかモノを買うことが,イコール人生の幸福を約束してくれるなどとは,少なくとも,一定の生活水準に到達した先進諸国の人々なら,もうだれも信じてはいないだろう。多年にわたる消費体験を通じ,人々の間には「広告に対するレーダーの防壁(猜疑心といってもよい)」がすでにできあがっており,素直にメッセージ発信者の考えを受け入れるなどということは,ほとんどありえない。今なお無邪気に発信されつづける「これ買えばハッピー型」の広告は,いまや成熟した消費者のレーダーによって,瞬時に撃墜され,なんの有効性も持てない状況となっているのである。
本書は,このような時代にあって,企業(およびその代理人としての広告会社)は,いかにして消費者のレーダーをかいくぐり,彼らの懐深く入り込んでいくかを論じたものであるが,その見事さは,それが単なる理論書ではなく,著者の実際の仕事を列挙することにより,きわめて具体的に論じられていることである。たとえば,フレーバーの広告をするために,全米のスーパーに並ぶ3,000万個のマンゴーにステッカーを貼る。シャンパンの新聞広告を,湾岸戦争終結に合わせて掲載し,終戦記念の平和パレードに,広告を切って作った紙吹雪をもって参加しようと呼びかけてみる。ウイットに富むと同時に,社会的インパクトを十分に計算した事例が続々と紹介され,その内容の濃さに圧倒されてしまう。まさに「プロの広告人」にしか書けない1冊といえるだろう。
広告人対象の本であるが,全編を貫くのは,紋切型・形式主義に陥らないで生きていくことの大切さということでもある。その意味では,ビジネス社会に生きる全ての人にお薦めしたい。
(C) ブックレビュー社 2000-2001
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