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紙の本
自分を変えたいと思っている人にも読んでみて欲しい。
2001/05/02 11:29
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投稿者:kaede - この投稿者のレビュー一覧を見る
普通の現役高校生が東大を目指すのも難しいと思う。それなのに、この企画、当初、基礎数学(算数?)能力が小学六年生程度だった、という芸人・坂本ちゃんが、天下の東大を目指すというもの。
窓もはめ込みの、すりガラスしかないお部屋に連れてこられ、勉強三昧の環境を作ってくれた番組だが、3度の食事は、小テストの点数が80点を取らないともらえない、という条件付き。
先にも述べたような学力だった坂本ちゃん。7食抜き、8食抜きなどの記録を更新したりしながらの中で、勉強をするのだ。
空腹の中での勉強もたいへんながら、坂本ちゃんには、もう一つプレッシャーがあったと思う。それはケイコ先生のことだ。
ケイコ先生とは、坂本ちゃんが東大に入るために頼まれた東大出の家庭教師だが、さすが電波少年。番組中、東大出の人はいますか?と観覧席に呼びかけ、手を上げた、というだけでいきなり坂本ちゃんの家庭教師になってください、と頼まれてなった人。作中書かれていたが、5つものバイトも途中で、いきなりの監禁?生活。
番組からは一応家族などに連絡もいったのだろうが、本人は、いきなり下界との連絡を閉ざされた中で、見知らぬ坂本ちゃんに勉強を教えていく作業。
それも塾の先生だったわけでもなく、現役の東大生でもない、受験勉強を経験してからも時間のたってしまったケイコ先生が、中学生レベルの教材から教えなくちゃいけない坂本ちゃんに、東大に入るための勉強を手伝わなければいけないという、ちょっと無謀とも言える企画。
そんなケイコ先生のことが、多分坂本ちゃんのプレッシャーの一つになっていたと思う。というのは、この企画、坂本ちゃんのテストの点が悪いと、ケイコ先生まで食事を取れないからだ。突然連れてこられたケイコ先生を多分気の毒に思いながら、頑張りたいという気持ちはあっただろうけど、勉強したことが必ず成果に結びつくわけではない。
テストの点が悪ければ、ケイコ先生が教えてくれたのに出来なかったことにも申し訳なく思っただろうし、また、自分のせいで食事をもらえないことにも二重に申し訳なく思ったと思う。
でも、そんな中、二人は作中チラチラ伺える通り、紆余曲折しながらも、本当にいい関係を築いていたのだと思う。でなければ、最後のあの結果は生まないだろう。
おネエっぽいしゃべりの、なごんだ雰囲気の中に繊細な部分を併せ持つ坂本ちゃんと、女性らしい繊細そうな部分と、どこかおおらかなそうな部分を持ち合わせたケイコ先生。
そんな二人が、下界から何もかもシャットアウトされた中で、自分のことを考え、相手のことを考え、これからのことを考え、今までのことを考え、とにかくいろいろなことを考えて、頑張ろう、という意思がうまくシンクロしたのかもしれない。
番組ではたしか、ケイコ先生のことには詳しく触れたことは、なかったんじゃないかと思うが、この本ではケイコ先生自身が、突然坂本ちゃんの家庭教師をすることになったそれ以前の自分も語られている。
まるで、最初からケイコ先生のための企画でもあったのかな? と錯覚してしまいそうな、ケイコ先生自身にとっても、この企画がいい転機になったらしいこの企画。
番組を見ていた人にはもちろん、見ていなかった人にも、ぜひケイコ先生のご苦労はもちろん、何か今までの自分を変えたいと思っている人にも読んでみて欲しい作品。
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