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2年ぶりに読む。
会社の研修テキストということで再読。
詳細は追って書くとして、
持続的イノベーションと破壊的イノベーション。
優良企業は持続的イノベーションが得意。
合理的に意思決定すればするほど破壊的イノベーションから遠ざかる。
理由は、顧客の声をききすぎる、下位市場は利益率がひくいので資源配分をそこにわりふれないなど。
またバリューチェーンという概念。入れ子構造の産業連関。バリューチェーンの異なるなかで利用される技術がイノベーションのジレンマ。技術のS字曲線では理解できない。
つづきはまた今度。
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これほどの知的好奇心をあおる本はない、と言ってしまいたいほどの名著。「直感に反する仮説」を驚くほど頑健なロジックと実証によって理論にしている。「企業にとって一番おいしい顧客の声を忠実に聞き、その要望にこたえる形でイノベーションを進めていくことによって、大企業は滅亡しうる。」これがクリステンセンの理論である。しかし、この驚きに満ちた仮説とその実証についてのみがクリステンセンのすごいところではない。この理論によって、組織論について考えなければならない新たな問題を見ることができ、ポーターの業界の構造分析の代替品の理論の部分にも疑問を投げかけるようなインプリケーションが得られるのである。内容の面白さと学術的貢献と両面から考えた場合、これこそが究極の本ではないかと思う。ただし若干ごつい本なので読むときは気合を入れて。
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大企業が顧客のニーズに答えようとするが故に陥るジレンマについて論じています。
既存の製品の性能を高める技術を「持続的な技術」、従来と異なる価値を提供する技術を「破壊的な技術」と定義し、この破壊的な技術によって大企業がベンチャーに敗れてしまうことの理由について様々な業界の例をもとに論じています。
大企業(特に理系企業)に勤務する人は必見の良書。
かなり前に読んだ本なので今読み直してます。
この家庭教師グループは破壊的なイノベーションになりうるかもしれません。
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古典的名著らしい。大企業が技術革新の前に敗れるという事実の裏側にある法則について述べている。非常に簡単に言うと、違う性質のものに対して従来の方法を適用しようとするのだが、それが的外れであるがために失敗してしまう。仮にその問題を認識していても、組織自体が新たな価値基準に適用していないし、ふさわしいプロセスももっていなかったりする。ざーっと読んでしまったけれど、本題ではない組織論の部分でも興味深いと思いました。また読んでみるかも。
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受講している研修の課題図書。ということなので、義務の読書だったのだけれども、これが意外と面白い本で、ちょっと得した気分だ。この本の本国アメリカでの初版発行は1997年のようなので、初版発行以来10年くらい経過している。その後改訂版が発行され、改訂版の日本語訳の発売が2001年。日本語版発売当時の筆者の肩書きは、ハーバードビジネススクールの教授であった。ビジネススクールで、イノベーションマネジメントのテキストとして用いられているもののようなので、学問的な正確さや精緻さや新規性を要求され(要は論文として優れている必要がある)、一方で、現実のビジネスの事例への適用可能性や、応用可能性を求められる(要は現実のビジネスに沿っている)というかなり難しい立場(本に立場というものがあるとして)の本である。その中で、名著であるとの評判を得ているものなので、上記の難しい立場を満たしている、と言えるわけで、読み手からすると、知的好奇心を満たしてくれるエキサイティングな本である。最も紙数を割いて分析しているのは、ハードディスク業界である。ハードディスクはディスクドライブの大きさが、14インチから始まり、この本が書かれた時点での主流は2.5インチであったような技術的変化の激しい業界であった。この業界の中でディスクサイズが小さくなるような段階が、何段階かあったわけであるが、サイズの大きい市場で成功していた会社が必ずしも次の段階のサイズの小さい市場では成功していない、というか、たいていの場合には失敗していることに注目し、その原因を分析している。それは、技術革新についていけなかったとか、怠慢であった、とか、経営者が無能であった、とかという理由ではない、と筆者は言っている。大きいサイズの市場で成功した企業は優れた企業なわけであるが、「優れた企業は全てを正しく行うが故に失敗する」という一見矛盾する結論を、見事に、事例を用いた分析と理論づけで導き出している。この理路と証明の過程が、なかなか面白くエキサイティングなのである。論文でもあるが故の丁寧さが、かえって読みにくくしている(というか少し退屈)部分はあるけれども、トータルとしては非常に面白いビジネス書だった。
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大学一年生のとき、サークルの勉強会で読みました。
難しい。とても難しい。けど、一つだけ分かったことは技術が革新しすぎていくことはメリットばかりではないということ。
もっと色んなことを勉強してから再読したいです。
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帯に「過去の成功体験こそが企業自己変革の足かせとなる」とある。オレンジの帯が購買意欲をかきたてる本である。
この本では、成功した企業(イノベーションを起こした企業)がいかに次なる破壊的技術(イノベーション)を産むことに失敗するか、ないしはそうした技術に投資することに失敗するか、について語っています。一例では、成功した企業は顧客の声を聞きながら、より高性能な技術(持続的な技術)の開発に努めてしまうがゆえに、小さなマーケットや、単純ではあるが低価格で便利をもたらす技術には、焦点をあてない傾向がある、とある。このことがまさにジレンマであり、私の仕事にも起きています。
勤勉に顧客の話を聞いたり、投資の意思決定を会社の規模に合わせて行うことで、逆に新しいマーケットを創出する機会を失うことをどう思いますか?
詳しくは僕のブログで:http://d.hatena.ne.jp/ninja_hattorikun/20070806/1256431983
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個人的には久々にヒットしたビジネス書.今自分がいる会社や他の会社を考えながら読むと非常に面白い.ビジネスマンにお勧めの1冊です.
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「破壊的イノベーション」という技術革新によって、優良大手企業が舵取りに失敗しTOPの地位から脱落しまう理由を、学問的に分析・考察した本。 ハードディクスや掘削機を例に挙げ「破壊的イノベーション」が引き起こした市場の変化、企業序列の変化を説明している。
「破壊的イノベーション」は誰の目にも明らかな技術革新という訳ではなく、小粒かつ若干後進的な技術が継続的発展を遂げて行き、既存技術のシェアを奪ってゆくもの。 それ故に業界のTOP企業は大きな注意を払わず、徐々に侵食されてゆき、気が付いたときにはTOPを退かねばならない結果となる、というのが趣旨。 本書ではその没落のメカニズムを明確にすると共に、それを防ぐ方法も提示している。
初刊が2000年なので、現在では本書での考察を踏まえたイノベーション・マネジメントが行われていると思うが、やはり「破壊的イノベーション」のメカニズムは成功体験におぼれる企業が陥りやすい落とし穴であるため、逆説的ではあるが今後も有効であり続けると思う。
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原題は、Harvard Business School Press: The Innovator’s Dilemma – When New Technologies Causes Great Firm to Fail。
かなり前のことだが、元上司に破壊的イノベーションとこの本について教えてもらった。それから別の場所で内容について読んだりしていたので、ついずるずると先送りにしていました。入院中の時間があったときにようやく読んだ米国の経営手法に革命を起こした「現代の古典」です。大ベストセラーなので当然の如く素晴らしい内容なのですが、個人的にもここ数年で一番面白かった本と言ってもよいくらいぐいぐい引き込まれました。とにかく1人でも多くの人に読んで欲しいと思う。特に一緒に仕事をする人達には強くお勧めしたいです。
顧客の声に耳を傾けることがいつも正しいとは限らず、むしろそれは持続的イノベーションに向かわせ、破壊的イノベーションを失わせ、誤った方向に導くことがあるというから恐ろしい。優れた経営が、破壊的技術を扱うには役に立たないどころか逆効果であることが多いというのである。優良企業は、優れているがゆえに失敗する。「優良経営」は「不良経営」になる得る。
確かに存在しない市場を予測することは極めて難しく、予測も必ず外れるらしい。ヒントは、人々の声に耳を傾けることではなく、人々がどのように製品を使うかを見ることのようだ。フォーカスグループよりもユーザビリティテストということかも知れない。
資源 - プロセス – 価値基準の枠組みがイノベーションにおいてはとても重要なポイントで、自分の会社の殆どの人間(特に最近)がそうであるように、この3つが破壊的イノベーションを成功させるような方向に向いている人は極めて少ないのではないだろうか。それでも一部の人達や数字に追われない独立した小規模組織や別会社でイノベーションに取り組んでいるのならば、その会社も捨てたもんじゃないと思う。
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?「実績ある企業」は、より上位市場(利益率のよい市場)へ向かう。ただし、その企業は下位市場へ降りることはできない。”バリューネットワーク”が企業を縛るのだ。?破壊的技術は、その機能を求める小さな市場を形成する。やがて、より上位市場の要求を克服する。そして、「実績ある企業」は敗退する。?資源→プロセス→価値基準と形成された価値基準は、とても変えにくいものだ。
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いわゆる、大企業病や経営者の資質の問題ではない。
既存技術の延長上にある持続的技術と、市場の価値基準を変えてしまう破壊的技術に分けて企業の意思決定プロセスを捉えることで、大企業であるが故の「イノベーションのジレンマ」を説いている。具体的事例をまじえロジカルに説明されており、腑に落ちる命題が多かった。
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高い利益率を求める結果イノベーションが実現できないという理屈はわかりやすい。ただ、ややこじつけっぽい感もあり、この理屈が当てはまらないケースも多いと思われる。
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大企業がなぜ破壊的イノベーションを起こせずに新興企業に破れていくのか、その構造的な理由を説明。著者は学問の道一筋ではなく、BCGでのコンサルタント経験や、起業の経験などの実業の経験を持っており、それ故に机上の空論に終わらないイノベーション論となっている。自分の会社の経営にも参考になる部分が多い。2008/02/03読了
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大企業は資源、顧客にしばられ持続的イノベーションにとらわれる。主流組織の能力がいつしか破壊的イノベーションのもとでは無能力化してしまう。
一方、シンプルで低価格な破壊的イノベーションを起こせるのは新規参入企業であり、まず市場のないところから下位市場に参入し、やがて大企業が占める上位市場を侵食する。
これを防ぐカギは、資源、プロセス、価値基準を革新することである。
大企業がこれを達成するには、新組織を立ち上げ、主流組織から分離するほかない。